[新規助成]

 
助成番号  07-01-01
計画名 「命の授業」による子どもの自殺防止プロジェクトに向けたスタッフ体制形成
団体名 特定非営利活動法人 生きるちから VIVACE
代表者名 甲斐 裕美
助成額 175万円
推薦理由
ここ数年、子どもの自殺が社会問題として取り上げられるようになった。しかし、問題は事件の陰に潜在化する子どもをめぐる危険な状況であろう。当団体は10年前から、こうした時代の状況について警鐘を鳴らし、子どもの自殺防止のための具体的対応として、「命の授業」を行ってきた。授業の対象は子どもから医学部の学生を含む大学生までと幅広い。その授業は対象者に教えるのではなく、「共感による気づき」を引き出す方式であり、さらには授業を依頼する学校側と連携をとりながら、学校の教師が授業を行なうことができるようなサポート体制をとるところに、特徴がある。
本団体の活動は、授業を行なう講師の選定や研修、学校からの相談に対する窓口対応、授業を受けた先生達とのつながりづくりのためのシンポジウム開催等、多彩である。今後も団体への授業の依頼が増えるであろうが、今回の助成は、このプログラムを担当するスタッフの養成により、組織力を高め、プログラムがもつ専門性や独自性を生かすこと、あるいは社会的要請に応える活動を展開することに役立つであろう。 


 
助成番号  07-01-02
計画名 性暴力被害者の支援者養成を企画・実施するゼネラリストの育成
団体名 特定非営利活動法人 女性の安全と健康のための支援教育センター
代表者名 角田 由紀子
助成額 145万円
推薦理由
性暴力被害者に対する支援には、これまで、支援者の専門性の欠如等に起因する二次的加害を生む可能性が常に指摘されており、被害者の最終的な自立には、医療面だけではなく、社会心理面や法医学面等に精通した看護職(SANE)の育成が喫緊の課題となっている。
本団体は、SANEの育成に携わる日本で初めて、且つ、唯一の団体であり、専門性の高いSANEの数を増やしていくためには、中核となる事務局スタッフの育成が強く望まれていた。本助成プログラムの趣旨に照らし、特に、独自性・社会性において特筆すべき活動を行っている点、また、対象となるスタッフの主体性を尊重している点に鑑み、本団体は助成対象として適切であると考える。


 
助成番号  07-01-03
計画名 医療通訳システムの拡充と普及のためのコーディネイター育成
団体名 特定非営利活動法人 多文化共生センターきょうと
代表者名 重野 亜久里
助成額 190万円
推薦理由
定住外国人が増加する中、医療ボランティアの派遣だけでの対応は困難になってきている。また、急患や救急、24時間の対応も大きな課題となっている。本団体は「多文化共生社会」実現のために、1998年から外国人のための医療通訳に関わる事業に取り組んでおり、医療の現場で、コンピュータとネットワークを利用して意志疎通をサポートするシステムの構築に協力しようとしているため、ある程度確立すれば全国的な波及効果も期待できる。
今回の応募では、システムに関する知識の習得だけでなく、医療通訳における社会的な基盤強化に向けたコーディネート力を高めていくことも企図した計画をきちんと策定している。また、アルバイトであったスタッフを、団体の中核を担う正職員として育成していこうとする強い意欲が感じられる。応募団体の中で唯一、スタッフの育成方針が明文化されていたことも高く評価された。 


 
助成番号  07-01-04
計画名 外国人女性・子どもへの暴力被害者支援通訳者養成のためのスタッフ育成
団体名 くろーばー
代表者名 雪田 樹理
助成額 180万円
推薦理由
本団体は、在日外国人の女性や子どものエンパワーメント支援団体で、DV・虐待被害者等の相談や通訳、通訳者養成、自治体職員の研修などに取り組んでいる先駆的な団体である。在日外国人のDV被害者の相談は、在日外国人の状況、DV被害者の支援ノウハウ、通訳の高いスキルが必要となる、極めて専門性が要求される分野である。また、重要であるにもかかわらず、取り組みが遅れている分野でもある。DV被害者通訳も、極めて不足している現状がある。
本団体は、プロの通訳力とDV被害者への豊富な経験を持ち、専門性も高い。目的意識も明確で、各地域のコーディネーター養成やマニュアル作成などを通じて、将来的な活動の波及性も期待できるところである。単に、通訳者を養成するだけでなく、通訳研修会の企画やマニュアル整備を通じて、ノウハウを広く普及できる力をぜひともつけていただきたいと願うところである。 



[継続助成]

 
助成番号  07-02-01
計画名 難民支援活動のための組織基盤強化(広報・財務部門の強化)
団体名 特定非営利活動法人 難民支援協会
代表者名 中村 義幸
助成額 170万円
推薦理由
本団体は、日本国内の難民を支援する団体で、1999年の設立以来、日本に逃れてきた一人一人の難民を支え、よりよい難民受け入れ制度と社会づくりを目指して、難民の個別支援、広報、調査研究・政策提言などを行なっている。昨年の助成では、ファンドレイジングおよび財務部門の強化を行い、2人のスタッフを育成しつつある。
助成2年目の計画では、1年目に引き続き、ファンドレイジングを含む広報部門と財務部門のスタッフの育成を継続し、専門能力の向上とともに、両部門間の連携による一層の組織基盤強化を目指し、難民支援の力量の向上に取り組む。
今回の計画も、明確な問題意識に基づいており、行動計画も具体的に設定されている。また、助成対象スタッフによる取り組みが、組織全体で共有され実施されている点も、高く評価された。今後は、より幅広い支援者を取り込むためのさらなる工夫を続け、また形になってきつつあるという組織体制と業務の流れが定着することにより、同団体がステップアップすることを期待したい。


 
助成番号  07-02-02
計画名 刑事被拘禁者のための相談及び政策提言活動にかかわるスタッフの能力向上
団体名 特定非営利活動法人 監獄人権センター
代表者名 村井 敏邦
助成額 140万円
推薦理由
本団体は、刑務所や出入国管理施設の人権状況を国際基準に合致するよう改善していくことなどを目的として、弁護士などにより1995年に設立された。主な活動としては相談、出張相談・法律支援、文通の仲介、調査・研究・政策提言などを行っている。昨年度の助成では、受刑者等の相談と政策提言のための能力向上に取り組み、専従スタッフ1名を育成しつつある。
本年は助成1年目に引き続き、同スタッフを対象に、相談事業と政策提言事業への取り組みと研修などを通じて、支援の質を高めようとするものである。具体的には、増加する相談により的確に対応していくための「相談事例集」の作成を継続し、本年は事例の蓄積に加えて、横断的な分析等を通じて、政策提言に結びつけることも目指している。また日本のNGOとして、国際会議等における情報発信などにも引き続き取り組む計画である。
特に、昨年5月の「刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律」の施行により、今後この団体の活動の社会的な位置づけと必要度はより大きくなると思われる。その流れの中で、一般への情報提供を含めて、今後どのように活動を展開していくのか見守っていきたい。



  


*Copyright (c) 2003 Civil Society Initiative Fund All rights reserved.