選考結果

 博物館・美術館等を拠点とした市民活動を応援する「花王・コミュニティミュージアム・プログラム」は、今回第3回目の公募を行い、全国より118件(継続3年目助成6件、継続2年目助成18件、新規助成94件)の応募が寄せられた。これらに対して選考委員会による慎重な選考の結果、助成対象プロジェクト28件(継続3年目助成5件、継続2年目助成7件、新規助成16件)、助成総額1,800万円の助成を決定した。助成対象は別紙の一覧表のとおりである。

選考経過

 公募は2009年4月1日〜5月28日までの約2ヶ月間行われ、受付締め切り後応募多数により予備審査を行った。予備審査は、花王と市民社会創造ファンドの事務局担当者3名が事前に全案件を読み、助成要件や助成趣旨に対する適切性といった観点から事前審査を行った後、6月15日に両組織の責任者2名も加わり検討を行った。その結果、選考委員会における評価対象案件を64件に絞り込んだ。
 次に、選考委員会に先立ち、選考委員(委員長以下6名、後述)はこれら対象案件のすべてを事前に読み込んだ上で、委員長を除く委員全員が推薦案件を選出した(継続3年目:推薦2件・準推薦1件、継続2年目:推薦4件・準推薦1件、新規:推薦8件・準推薦2件)。その結果を持ち寄り7月22日に選考委員会を開催し、推薦・準推薦のあった案件について個々の検討を行い、助成候補案件を選出した(継続3年目:候補4件・補欠1件、継続2年目:候補8件・補欠2件、新規:候補16件・補欠4件)。
 その後、これらの候補あるいは補欠案件について、応募内容や拠点となるミュージアムの協力、他の助成との関係などを電話等により事務局で確認し、助成上の課題を整理した。8月6日にはこれらの報告をもとに、委員長決裁により冒頭に述べた今年の助成対象プロジェクトと助成金額を最終的に決定した。

応募の傾向−新規助成

 新規助成への応募状況は別紙「応募状況」の通りであるが、地域別では、全国の32都道府県から応募が寄せられた。さらにブロック別では関東・近畿などの大都市圏が多かったが、昨年と同様に地方の小さな都市からもユニークな応募があった。
 活動年数別では、年数の短い団体が多く(3年以内47%)、団体の事業規模も小規模なところが多い(年間50万円未満が約半数)一方で、昨年との比較では1,000〜3,000万円の団体も増加した(1%から10%へ)。ミュージアムとの関係で応募団体を見ると、ミュージアムの外にある地域のNPOが昨年よりさらに増加して約半数を占め(53%)、ミュージアム内のサークル・グループ(15%)ミュージアム自身(10%)と続いた。また協力年数は2年以下が約半数(48%)で年数の浅い団体が多かった。
 「ミュージアムにおける市民活動を応援しよう」という本プログラムの趣旨に照らすと、小規模で活動年数が短く、ミュージアムとの協力年数も短いグループからの応募が多いことは、ミュージアムとの連携を始めたばかりの段階の応募が多いとも考えられ、育ちを楽しみにする本プログラムには望ましい傾向ともいえる。また予想以上に地域のNPOからの応募が多いことに、新しい傾向を感じている。ミュージアムを拠点に、ミュージアムと団体が相互に良い影響を与え合う、長期的な関係性が深まるような応募を期待している。



2009年選考委員

選考委員長
 樺山 紘一   東京大学 名誉教授・印刷博物館 館長

選考委員
 太下 義之  三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 
 芸術・文化政策センター長
 片山 正夫  財団法人セゾン文化財団 常務理事
 金山 喜昭  法政大学 キャリアデザイン学部 教授
 布谷 知夫  滋賀県立琵琶湖博物館 特別研究員
 嶋田 実名子  花王株式会社 コーポレートコミュニケーション部門
 社会貢献部長


   



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