選考結果

 博物館・美術館等を拠点とした市民活動を応援する「花王・コミュニティミュージアム・プログラム」は、今回第4回目の公募を行い、全国より84件の応募が寄せられた。これらに対して選考委員会による慎重な選考の結果、助成対象プロジェクト28件(継続3年目助成3件、継続2年目助成9件、新規助成16件)、助成総額1,800万円の助成を決定した。助成対象は別紙の一覧表のとおりである。

選考経過

 公募は2010年4月1日〜5月26日までの約2ヶ月間行われた。応募多数により予備審査を行ったが、事前に花王と市民社会創造ファンドの事務局にて全案件を読み、助成要件や助成趣旨に対する適切性といった観点から49件を選出し、選考委員会での選考対象とした。
 次に、選考委員会に先立ち、選考委員(委員長以下6名、前掲)はこれら対象案件のすべてを事前に読み込んだ上で、委員長を除く委員全員が推薦案件を選出した(継続3年目:推薦2件・準推薦1件、継続2年目:推薦4件・準推薦1件、新規:推薦8件・準推薦2件)。その結果を持ち寄り7月26日に行われた選考委員会では、推薦・準推薦のあった案件について個々の検討を行い、助成候補案件と補欠案件を選出した。その後、応募内容の変更や他の助成との関係などを事務局が応募団体に確認し、8月10日に選考委員長の決裁により助成対象プロジェクトと助成金額を最終的に決定した。

応募の傾向−新規助成

 新規助成への応募状況は先の「応募状況」の通りであるが、全般的には地域のNPOからの応募が多い傾向が定着しつつあり、これが活動年数や事業規模の違いにつながっているようである。またミュージアムの外で地域とつながる活動が助成対象プロジェクトに増えつつあり、本プログラムは地域文化への貢献も狙いとしていることから、今後の展開を見守っていきたい。
 具体的には、「拠点ミュージアムとの関係」はミュージアムとは直接的な関係のない地域のNPO(法人・任意団体)が約半数(53%)で、ミュージアム自身(16%)、ミュージアム内のサークル・グループ(10%)と続くが、助成対象も75%が地域NPOであった。「協力年数」は2年以下が約半数(51%)で、年数の浅い団体が多い。「活動年数」も短い団体が多いが(5年以下53%、うち1年未満14%)、一方で6〜10年の団体が増えた(29%)。団体の「事業規模(年間支出額)」は法人も含まれていることからかばらつきが大きく、1,000〜3,000万円の団体が約1割だが、小規模なところも多い(0〜50万円未満が47%)。「地域」別では、全国から応募が寄せられ(34都道府県)、ブロック別では関東・近畿などの大都市圏が各25%前後と多いものの、関東では減少しており、一方で今年は信越・北陸の割合が増加した(4%から13%)。
 小規模で活動年数やミュージアムとの協力年数も短いグループからの応募が多いという特徴が見られるが、多くの団体がミュージアムと地域をつなぐチャレンジの場としてこの助成プログラムを活用し、育っていくことを期待している。



2010年選考委員

選考委員長
 樺山 紘一   東京大学 名誉教授・印刷博物館 館長

選考委員
 太下 義之  三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
 芸術・文化政策センター長
 片山 正夫  公益財団法人セゾン文化財団 常務理事
 金山 喜昭  法政大学 キャリアデザイン学部 教授
 布谷 知夫  滋賀県立琵琶湖博物館 特別研究員
 嶋田 実名子  花王株式会社 理事 コーポレートコミュニケーション部門
 社会貢献部長


   



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