Bコース

[新規助成]

13-B-1-01
プロジェクト名 石巻2.0不動産
団体名 一般社団法人ISHINOMAKI2.0
代表者名 松村 豪太
主な活動地域 宮城県石巻市
助成額 300万円

 本団体は、2011年6月に宮城県石巻市で設立され、石巻というまちを東日本大震災以前の状況に戻すのではなく、新しいまちへとバージョンアップさせるため、石巻内外の人々を巻き込みながら多様なプロジェクトを展開している。
 本プロジェクトでは、石巻に震災前では考えられないような多様な人材が流入し、地元もこうした外部の支援者から大きな刺激を受けている状況を踏まえ、外部から石巻に入り込み、地域を盛り上げようとする拠点なき起業家、活動家を支援対象者とする。活動環境の整備、改善に大きく資するとともに、起業による地元での雇用創出にもつながる貴重な仕組みづくりであり、地域復興に若者が主体的に参画していくための試みとして評価された。
 地域復興の現場でのニーズを的確に捉えたユース主体の企画であり、本プログラムの主旨に合致したプロジェクトとして、その成果に期待したい。


13-B-1-02
プロジェクト名 まちづくりの担い手の対話と協働による課題解決型コミュニティづくり
団体名 一般社団法人 ふらっとーほく
代表者名 松島 宏佑
主な活動地域 宮城県山元町、亘理町、福島県新地町
助成額 247万円

 本団体は、宮城県南部(亘町、山元町)と福島県北部(新地町)の沿岸部復興に向けて、地域の若者・女性を中心とした住民の主体的な地域づくりをサポートしている。
 本プロジェクトでは、地域住民との対話から被災地域の課題やニーズを引出し、そこから得られた情報をもとにパンフレットを作成し、さらに住民と協働で体験交流プログラムを開発・実施する「まちフェス」へと活動を展開する。また、復興やまちづくりの先駆的事例を現地で学ぶプログラムとして、島根県海士町、大分県別府市、新潟県山古志村などに地域づくりユースコーディネーターを派遣する育成研修も企画しており、人材づくりにも積極的に取り組む計画である。
 若者を対象とした人づくりを行いながら、地域復興の現場でのニーズを的確に捉えていることが高く評価され、なおかつ、沿岸部の複数地域にまたがる地域横断的な取り組みは、本プログラムで支援するにふさわしく、その成果に期待したい。


13-B-1-03
プロジェクト名 石巻復興ソーシャルファーム
団体名 特定非営利活動法人フェアトレード東北(FTT)
代表者名 布施 龍一
主な活動地域 宮城県石巻市
助成額 300万円

 本団体は、東日本大震災以前より、引きこもり・発達障害・うつ病などの社会的弱者を対象とした雇用支援、農業を通じた支援を行っている。震災以降は、多くの学生ボランティアとともに、宮城県石巻市の被災者に対する様々な支援活動を市の受託事業も含めて行ってきた。
 本プロジェクトでは、震災により職や生きがいを失った人々に、社会復帰のための就労の場として農地での仕事を提供する。学生たちがニーズ調査、企画、運営補助等を担うことで、きめ細かなサポートを行う。
 実施にあたっては、関係する農業法人との連携があり、生産物の販路も決まっていることから、就労の場としての意義は大きい。また、その支援の一翼を学生が担うことにも非常に意味がある。今後は、関東圏の学生の力を借りつつも、地元の学生を更に巻き込み、活動を確実なものにしてほしい。学生の主体的な活躍を期待している。


13-B-1-04
プロジェクト名 復興学としての「福島学」受講生による南相馬市への復興支援活動の展開〜今日ゆうSmile!桜でつなぐ笑顔の輪プロジェクト〜
団体名 学校法人 コングレガシオン・ド・ノートルダム 桜の聖母短期大学
代表者名 遠藤 静子
主な活動地域 福島県福島市、南相馬市
助成額 97万円

 本校は、東日本大震災後の半年間で、全学生の40%にあたる学生が炊き出しや子どもたちの遊び相手等のボランティア活動を行ってきた実績があり、現在も被災地の復興・復旧を応援する活動を展開している。
 本プロジェクトでは、これまでの経験や、生涯学習教育など、地域との関わり合いを活かし、復興学としての授業「福島学」を通して、復興支援活動を計画し、実行するものである。具体的には、@放射能汚染を受けた福島で生きるための正しい理解を促す復興講座の開催、A学生による南相馬市を中心とした被災者への支援活動、B学生による現地報告会の開催を行う。
 被災された人々を始めとする福島県民を対象とし、直接支援も展開しながら、長期的には学生たちが地元で必要とされる女性として「福島で仕事をして、結婚して、子どもを育て、おばあちゃんになる」ことが出来るような次世代を育てることを目指している。復興に向け、地域に根差した大学として、福島で福島のことを考え、被災者を支える活動に学生が主体的に参加し、継続的な被災地支援が展開されることを期待したい。


13-B-1-05
プロジェクト名 南相馬市ふるさと復興会議「ざっくばらんに話すっぺ!」応援プロジェクト
団体名 特定非営利活動法人はらまち交流サポートセンター
代表者名 門馬 浩二
主な活動地域 福島県南相馬市
助成額 300万円

 本団体は、東日本大震災では、救援物資の運搬や配布、南相馬市ふるさと回帰支援センター主催の「ふるさと復興会議」にも協力団体として取り組んできた。
 本プロジェクトは、「ふるさと復興会議」の企画・運営の支援、菜の花の栽培・搾油、放射線測定などを通して、多角的に地域復興に取り組む活動であり、東京農工大学の学生を中心に、東北大学、相馬農業高校などの外部および現地の学生・生徒を巻き込みながら実施する。
 地域コミュニティのつながりが失われる危機の中で、住民と震災後移住者と支援者が話し合う復興会議の意義は大きい。また、耕作放棄地における菜の花の栽培・搾油は農業支援の観点から重要であり、放射能汚染の問題に目を背けず、真摯に放射線測定を行い、リスクを捉えようとしている点も長期的な地域の信頼性回復のために重要なこととして評価できる。
 菜の花を基に生産された油などの製品が、販路開拓により今後の自律的な経済活動につながることや、地域復興に向け多様な立場の住民を巻き込んだ活動が展開されることを期待したい。


13-B-1-06
プロジェクト名 綿糸で繋ぐ地域間ユース連携〜いわきオーガニックコットンプロジェクトと共に〜
団体名 特定非営利活動法人ザ・ピープル
代表者名 吉田 恵美子
主な活動地域 福島県いわき市
助成額 250万円

 本団体は、東日本大震災では、小名浜地区内における復旧・復興のための活動拠点を開設し、被災者支援事業を行っている。
 本プロジェクトは、福島県で震災後に深刻化した耕作放棄地の問題の改善に向けて、綿花を軸とした新しい農業生産と製品開発をめざす活動である。その取り組みは、地元の磐城農業高校の学生と、和綿・伯州綿の復活を目指して活動してきた鳥取県立米子南高校の生徒有志「わたGirls」との連携により実施する。
 耕作放棄地の再生を目指した農業の復興という目的は重要であると同時に、それを被災地内外の若者の交流と結びつけながら進めていこうというコンセプトは、大変ユニークな取り組みである。次世代の地域を越えた交流づくりという点からも意義は大きい。
 他方で、ここで生産されたオーガニックコットンを市場に乗せ、地域の経済・産業復興へと繋いでいく過程では、いくつもの障壁があることが予想される。より多くのアクターを巻き込み、同種の活動を行っている団体とのネットワーク化を図りながら、地域全体で取り組んでいくことを期待したい。


13-B-1-07
プロジェクト名 ひびき仮設住宅子ども元気プロジェクト
団体名 認定特定非営利活動法人たすけあいの会ふれあいネットまつど
代表者名 島田 喜七
主な活動地域 宮城県東松島市
助成額 299万円

 本団体は、1998年に千葉県で設立され、東日本大震災以降、宮城県東松島市ひびき工業団地仮設住宅において居住者の孤立防止とコミュニティづくりを実施している。また仮設住宅の小中学生を対象に松戸に招待したり、福島県から松戸への避難者を対象に交流活動を実施するなど、支援から恊働の関係に向けた活動を進めている。
 本プロジェクトは、東松島市ひびき工業団地で暮らす子供たち50名を対象として、@毎月1回子どもフェスティバルを開催し、遊びの場と時間を提供すること、A毎月1回「宿題寺小屋」を開催して専門家が子どもたちの学習相談にのるなど、学びの場所と時間を提供すること、B野外体験のサマーキャンプの実施という自然体験プログラムを通して、子どもたちが元気になるような支援を継続的に実施することを目的にしている。
 東松島市ひびき工業団地仮設住宅コミュニティ支援という課題に対して、地域住民とともに活動する点、大学生との協働の実績もあり、学生を巻き込みながら子どもの遊び場を継続的に維持するという点が評価された。学生の主体的な参加と成長を意識した取り組みに期待したい。


13-B-1-08
プロジェクト名 宮城県山元町イグネ伐採支援プロジェクト
団体名 特定非営利活動法人
国際ボランティア学生協会(IVUSA)
代表者名 下村 誠
主な活動地域 宮城県山元町
助成額 300万円

 本団体は、活動する学生が主体となった組織であり、1993年の北海道南西沖地震での災害救援活動以降、国内でこれまで38の災害に述べ4,500人以上がマンパワーを発揮した活動を展開している。東日本大震災では、当初は石巻市、気仙沼市などでの活動に取り組み、2012年4月より宮城県山元町へのボランティア派遣を開始している。
 本プロジェクトでは、現地で問題となっている海水に浸かって立ち枯れや根腐れをしたイグネの伐採に地域住民とともに取り組む。行政からの支援が受けられない地域住民の自宅跡地や敷地内のイグネの伐採・除去を行い、木材を加工してベンチを作成し、地域で活用することを計画している。活動に参加する学生は、最もマンパワーを必要とする伐採後の搬出作業を中心に、加工や伐採の補助も行う。
 地域住民のニーズが高く、復興への前向きな動きへのつまづきとなりかねないイグネ問題に着目し、地域に根差して活動を行う団体等と連携しながら学生マンパワーを活かした取り組みが展開されることを期待したい。


13-B-1-09
プロジェクト名 若興人の家〜若者による過疎地域若者流出防止プロジェクト〜
団体名 一般社団法人 SAVE TAKATA
代表者名 佐々木 信秋
主な活動地域 岩手県陸前高田市
助成額 284万円

 本団体は、東日本大震災後に「陸前高田に笑顔を創る」を理念にかかげ、岩手県陸前高田市の復興、そして発展を目指して同市出身者が中心となり活動を行っている。
 本プロジェクトでは、震災により過疎化が20年分一気に進んだと言われる岩手県陸前高田市の地域社会や産業の復興において、「若者」への支援対策が十分にはなされていない現状を憂慮し、この現実を打開するための一つの方策として、「若興人の家」を陸前高田市内に立ち上げる。具体的には、築60年の住宅を市内事業者の協力を得ながら、市内外の若者が中心となって改修し、若者が同世代の若者と出会い、語り合える居場所として宿泊機能を持つ「ゲストハウス」と震災の記録と文献を集めた「シェアライブラリー」の実現・運営を目指す。
 地域の復興に若者が主体的に参画していくための貴重な仕組みづくりであり、地域復興に賭ける熱い思いがひしひしと伝わってくる本プロジェクトの取り組みが「若者流出」の対策の一助となることを期待したい。


13-B-1-10
プロジェクト名 被災地への学生ボランティア派遣活動
団体名 特定非営利活動法人Youth for 3.11
代表者名 島田 悠司
主な活動地域 岩手県、宮城県、福島県
助成額 250万円

 本団体は、被災地の支援団体と連携しながら、情報不足や移動手段、金銭面などがハードルになり、なかかボランティア活動に行けない学生に対して、学生向けのプログラム開発やコーディネートを行う団体として、東日本大震災直後より活動を続けている。
 本プロジェクトでは、これまでの活動を通して関係性を築いてきた現地の受入団体(協力団体)との連携により、引き続き現地ニーズに対応した活動を展開し、より多くの学生たちが、今後も被災地での活動に参加できるようなプログラム開発や活動に取り組むための交通費をサポートする。
 選考委員会では、発災当初から学生が主体となって組織運営を行っていることや事業を継続している点が評価された。一方で、これまでの活動の延長という面があり、新しい展開の意味ではやや物足りなさもあった。今後、被災地のニーズの変化や、メンバーの卒業などが予想されるなかで、事業や組織をどのように発展させていくのか検討を重ねてもらいたい。


13-B-1-11
プロジェクト名 復興支援ITボランティア
団体名 一般社団法人ユニバーサル志縁社会創造センター
代表者名 池田 徹
主な活動地域 岩手県陸前高田市、大船渡市
助成額 216万円

 本団体は、地域の社会的課題解決を支援するために、NPOから企業まで、あらゆる人・組織と連携して、誰もが暮らしやすく参加できる社会=ユニバーサルな志縁社会を目指し、2012年に従来の組織を改編して設立された。東日本大震災では、2011年5月より岩手県沿岸部の各仮設住宅40カ所以上へ述べ300名以上のボランティア派遣を行ってきた。
 本プロジェクトでは、岩手県陸前高田市長洞元気村仮設住宅、岩手県大船渡市大立仮設住宅において、復興支援ITボランティア活動として、シニアが復興ビジネスで主体的にITCを活用するための人材育成、パソコン教室を通じたコミュニティの場の創出、復興支援活動の記録と情報発信に取り組む。
 選考委員会では、学生チームにより主体的に運営されており、単なる技術サポートを越えて被災者とともに課題に取り組んでいる点が評価された。活動を継続し充実させることで、自立的な生活再建につながることを期待したい。


13-B-1-12
プロジェクト名 松島湾沿岸地域の復興支援プロジェクト〜観光と防災のまちづくり〜
団体名 早稲田大学社会科学部「都市・コミュニティデザインゼミ」
代表者名 卯月 盛夫
主な活動地域 宮城県松島町、七ヶ浜町
助成額 292万円

 本団体は、実践の場を通して住民参加型まちづくりを研究し、その成果を地域に還元することを目的に研究活動を行っている。東日本大震災後においては、宮城県松島町の海岸公園の整備に関するプロジェクトや七ヶ浜町の公民館分館を再建するためのプロジェクトに関わってきた。
 本プロジェクトでは、前年度本プログラムAコースの助成を受けた、松島町でのプロジェクトを継続する。行政の予算がつき再整備される公園を、住民参加によってより地域に根ざしたものにするとともに、観光の復興につなげる。併せて、七ヶ浜町では住民からの要請により作成する防災マップ等を含む震災の記憶を伝えるブックレットを作成する。
 いずれも昨年度の活動から発展しており、実践的研究をベースとしながら、活動にも踏み込んでいる点を評価したい。より多くの地域の人々の参画や、様々なステークホルダーと連携を取りながら、被災地の復興に確実につながることを期待している。


13-B-1-13
プロジェクト名 南相馬市児童クラブ支援プログラム
団体名 新潟県立大学植木研究室南相馬市子ども支援プログラム
代表者名 植木 信一
主な活動地域 福島県南相馬市
助成額 150万円

 本団体は、福島県からの避難者のための「子ども専用ルーム」の運営や、南相馬市教育委員会と合意した南相馬市児童クラブの子どもと指導員を対象にした支援、2011年度、2012年度の夏休みに新潟県内施設に南相馬市の子どもたちを招くなど、子ども向けの活動に学生と取り組んでいる。
 本プロジェクトでは、これまでの取り組みを通じた「普段の回復」から、「普段の継続」へ転換する「自立支援プログラム」への展開を目的としている。南相馬市内の10か所の放課後児童クラブへ保育を専門に学ぶ学生スタッフを派遣し、現地指導員の補助を行うとともに、現地の指導員のスキルアップを図る取り組みも行う。
 現地の自立支援に向け、学生たちが単なる参加者ではなく、自発的・主体的に企画・運営してそのプロセスに関わることができるための体制づくりや、南相馬市の指導員や子どもたちと、新潟という県外からの支援者との関係構築を通じ、新潟県内での発信にも期待したい。


13-B-1-14
プロジェクト名 よりそいの花陸前高田市プロジェクト
団体名 北陸学院大学地域教育開発センター
代表者名 田中 純一
主な活動地域 岩手県陸前高田市
助成額 248万円

 本団体は、大学の学問、研究の成果を、地域社会に貢献することを目的として運営されている組織である。東日本大震災後は、2012年6月より陸前高田市森の前地区の地域コミュニティ再生を目的に、花壇づくりや足湯ボランティア活動、語り部交流集会スペースの運営などに取り組んでいる。
 本プロジェクトは、同地区にて実施している継続的な支援活動を、引き続き現地に学生が赴いて、住民との交流を行いながら、現地ニーズに対応して取り組む計画である。継続して同地域で活動し、地域住民や地元組織の信頼を得ていること、5年間という長期に渡り継続して支援活動に取り組もうとしていること、2007年に発生した能登半島地震後の支援活動の経験や教訓を生かそうという点などが評価された。
 長期に渡るプロジェクトにおいて、活動を担う学生メンバーが入れ替わっていくこととなるが、先輩たちと同様の想いで、意欲的に取り組み続けられるような運営面の工夫にも期待したい。


13-B-1-15
プロジェクト名 ミュージアムネットワークでユースの社会力UP!プロジェクト
団体名 こどもひかりプロジェクト
代表者名 清水 文美
主な活動地域 宮城県仙台市、福島県福島市
助成額 299万円

 本団体は、2012年6月に仙台市、福島市の施設にて、東北から九州までの多様なミュージアムが協力して体験型プログラムを展開する「こども☆ひかりフェスティバル」を実施し、予想を上回る来場者を得た。
 本プロジェクトでは、各ミュージアムの学芸員が中心となった取り組みから、今後は運営を担うユースの人材育成、リーダー研修に取り組み、今年度は先ずユース主催事業の計画や実施、活動資金の獲得などを目的としている。
 東北の複数の大学から参加者を募り、忙しい学生たちがスケジュールを調整して、主体的な計画を立案するまでをコーディネートすることは容易でないが、専門家や現地の関係者を巻き込んだネットワークを築き、学生との協働に経験のある他団体からも学びながら学生が力を発揮できる場がつくられることを期待したい。また、この取り組みを通して東北の学生が今後の地域の担い手へと成長するとともに、子どもたちの豊かな学びにつながるような活動設計、プロセスにも期待したい。


13-B-1-16
プロジェクト名 仮設住宅等での生活支援・コミュニティ支援を軸とした学生ボランティア活動の展開
団体名 神戸大学学生ボランティア支援室
代表者名 林 大造
主な活動地域 岩手県沿岸部(釜石市、陸前高田市等)、宮城県気仙沼市
助成額 300万円

 本団体は、2008年に今後の自然災害被害への防災や災害発生後の復興に貢献できる人材の育成を目的に設立された。東日本大震災では、発災直後から継続的に被災地へのボランティアの派遣を行っており、毎年延べ200名以上の学生を送り出している。
 本プロジェクトは、岩手県沿岸部の仮設住宅等において、年齢や健康状態、資産等、住民間の格差の顕在化により生まれるコミュニティの不安定化に対し、住民の見守り活動などに神戸大学の学生のボランティアが参加、協力するものである。
 遠隔地からの支援活動は、移動の時間も長く、現地での滞在活動が1日から数日というケースも多いなか、8日間のプログラムを年6回開催するなど、意欲的な取り組みを続けている点が評価された。また、阪神・淡路大震災後のコミュニティづくりの教訓を生かして、復興のプロセスに応じた丁寧な支援活動を展開している点も評価され、引き続き、現地の住民、支援団体と緊密な連携を取りつつ、活動を発展させることを期待したい。



[継続助成]

13-B-2-01
プロジェクト名 こどもたちの夢を育む学習支援
団体名 一般社団法人 SAVE IWATE
代表者名 寺井 良夫
主な活動地域 岩手県山田町、盛岡市
助成額 300万円

 本団体は、東日本大震災発生直後から、盛岡市を拠点に、市民や専門家と連携しながら岩手県内各地で様々な活動を展開してきた。
 本プロジェクトでは、昨年度に引き続き、岩手県山田町の子どもたちや盛岡市に避難してきている子どもたちに対し、学習支援を行う。被災地の子どもに対する学習環境の改善は依然大きな課題であるが、この活動は狭義の勉強のみならず、学校や学年を超えた子どもたち同士の交流や、大学生や社会人との交流を通して、子どもたちが多様な学びを経験できる場づくりというところに特徴がある。
 企画・運営ともにユースが主体となっていることは、本プログラムの趣旨にふさわしい。助成2年目は、昨年度からの継続的な取り組みに留まらず、より活動を掘り下げていくことを期待したい。なお、今後の展開として、学習塾なども含めた地域の自律的な教育活動へと繋いでいくのか、それとは異なる形で活動を継続していくのか、次のフェイズに向けた移行の道筋についても検討しながら取り組んでもらいたい。


13-B-2-02
プロジェクト名 大槌町こども議会促進プロジェクト
団体名 一般社団法人 おらが大槌夢広場
代表者名 阿部 敬一
主な活動地域 岩手県大槌町
助成額 268万円

 本団体は、東日本大震災により激甚な被害を受けた岩手県大槌町の農水産商工業復興と生活再建のため、町民が中心となって設立された。役場が被災し機能しない中、子どもやユースを対象とした活動も行ってきた。
 本プロジェクトは、大槌町の子どもたちや、町を離れたユースが、復興のまちづくりに主体的に関われるよう前年度設立した「大槌町こども議会」の活動を更に促進するとともに、近隣市町村にも広げる取り組みである。なお、高校生は「こども議員」となり、事務局を大学生が担っている。
 前年度の取り組みの先進性や重要性が注目され、他市町村に広げることになったのは、大きな成果であると考えられる。助成2年目では、他地域への波及とともに、大槌町内での活動をより確かなものとし、質を高め、更なる発展を期待したい。この活動に関わったユースが、大槌町の復興に継続して関わっていくことを願っている。


13-B-2-03
プロジェクト名 宮城学院女子大生による子どもの「日常」再生ネットワーク(2)
団体名 宮城学院女子大学リエゾン・アクション・センター(MG-LAC)
代表者名 市野澤 潤平
主な活動地域 宮城県仙台市、石巻市、亘理町
助成額 300万円

 本団体は、学生の自主的な活動を支援し、大学と地域を結ぶ連携サポート組織である。東日本大震災後は、被災地に近い大学として、継続的な災害復興支援を活動の柱の一つに据えている。
 本プロジェクトは、震災の影響で心的不安やストレスを抱えた子どもたちをサポートするために、小学校や保育所などの日常的な生活の場を訪ね、「学び」「遊び」「食」「音楽」などの活動プログラムをつくり、実践するものである。被災地に近いという特色を生かして日常的な活動を計画している点や、学生の主体性に基づきつつ大学教員が専門的な見地からサポートしている点も評価された。
 助成2年目では、プロジェクトの企画、実施、評価に学生がより主体的に関わることや、保育所などと丁寧な連携を取りながら展開することを期待したい。併せて、息の長い支援を続けていくための自主財源の確保などにも力を入れてもらいたい。


13-B-2-04
プロジェクト名 石巻コミュニケーションマッププロジェクト
団体名 特定非営利活動法人DoTankみやぎ地域政策研究行動会議
代表者名 遠藤 学
主な活動地域 宮城県石巻市
助成額 300万円

 本団体は、宮城県石巻市において、地域課題の解決に向けた取り組みを行い、東日本大震災後は、石巻市の新たなまちづくりに向けて取り組んでいる。
 本プロジェクトでは、石巻市の街情報を収集し、雑誌やマップの形にした上で発信することを通して、住民への情報提供と観光資源の発掘・アピールを行う。昨年度に着手できなかった地域を中心に、引き続き石巻市全域を対象に活動を展開する。
 調査・取材やマップ作成のプロセスに石巻市立女子商業高校、石巻商業高校、石巻専修大学などを始めとする地元のユースが関わっており、次世代の地域活性化の担い手の育成や地元の商業者たちも含めたネットワークの形成という点からも大きな意義がある。助成2年目は、雑誌やマップ等の成果物にユース独自の観点やスタイルがより反映されるような工夫を期待したい。また、この取り組みに参加したユースが、地元での雇用に繋がり、被災地支援の新たな形として一つのモデルとなることも期待したい。


13-B-2-05
プロジェクト名 コミュニティスペースからの復興人材育成事業(2)
団体名 特定非営利活動法人コースター
代表者名 岩崎 大樹
主な活動地域 福島県福島市
助成額 245万円

 本団体は、東日本大震災以前より若者のコミュニティスペースの運営に取り組み、地域社会の変革を担う人材の育成を促進するための社会基盤の整備を行うことを目的として2013年3月にNPO法人格を取得した。
 本プロジェクトは、昨年度に引き続き、福島駅前で2012年7月に開設したコミュニティーハウス「ぽらりす」において、福島大学の学生を中心に地元の学生が運営を担い、将来的には自立的な運営を目指しながら、今後の復興に向けて担い手となる次世代の人材育成に取り組む。
 「ぽらりす」は、複数の学生団体の定期的な会合の場としても活用されるなど、助成1年目は地元の学生、ユースが集う拠点づくりが行われた。助成2年目では、将来の市民社会活動を担う若手人材育成の貴重な場として、一層の有効活用や取り組みの工夫とともに、自立的運営への移行に向けて基盤強化を着実に進めることも期待したい。なお、中央官庁や福島県に対する政策提言も積極的に行う計画であり、こうした政策提言の機会を通して若者の視点での情報発信にも期待を寄せている。


13-B-2-06
プロジェクト名 「つながる・伝える・考える」活動の中で学ぶ 復興支援推進プロジェクト
団体名 特定非営利活動法人
市民公益活動パートナーズ
代表者名 古山 郁
主な活動地域 福島県、山形県米沢市
助成額 300万円

 本団体は、東日本大震災直前に設立された民間の中間支援NPOであり、震災後は、福島市を中心として避難住民に対する生活再建支援やコミュニティ復興支援に携わってきた。
 本プロジェクトでは、福島大学災害ボランティアセンターと連携して行った支援活動団体の調査や、NPOと学生間のネットワークづくり等の前年度の成果を受け、調査対象を広げてより充実したデータベースを作成する。併せて、震災直後から活動を立ち上げてきた学生たちの卒業を見据え、継続的な活動展開のための人材育成の仕組みづくりも目指す。
 調査は、得られた結果やデータベースの活用こそが重要であり、今回から新たな対象となる自治会等の調査対象者へのフィードバックや、成果を踏まえた次のステップとしての活動の展開も期待したい。なお、非常に広範な地域、多様な取り組みを計画しているが、重点地域を絞る等、組織に合った効果的な方法での実施を検討してはどうか。学生が自ら足を運んでいることを活かしながらのネットワークづくりを期待したい。


13-B-2-07
プロジェクト名 被災地の仕事づくりを加速させる2ndシーズン〜若者の力による新たな販売ネットワーク構築プロジェクト
団体名 特定非営利活動法人とちぎユースサポーターズネットワーク
代表者名 岩井 俊宗
主な活動地域 福島県いわき市
助成額 299万円

 本団体は、2008年に栃木県宇都宮市で設立され、困難を抱える若者が社会参加するための就労支援事業や交流の場づくりなど、これまでに15ものプロジェクトを立ち上げ、実践している。東日本大震災後は、被災地において復興支援グッズの試験的開発や販路開拓と創り手のヒアリングなどを通して、自立支援を継続している。
 本プロジェクトは、昨年度から実施してきた学生手仕事支援プロジェクトが中心となり、継続的に復興支援グッズの販売や消費者と生産者のネットワークづくり、仮設住宅での新たなグッズの開発などを行って、被災地の復興を推し進めること、また栃木県の大学生や若者ボランティア向けのワークキャンプを通して、活動への継続的参加を呼びかけることを目的としている。
 選考委員会では、商品の開発や販路開拓という難しい課題に対して、提案だけでなく実践も行っている点、さらにそれを他団体とのネットワークの中で実施しようとしている点が評価された。助成2年目では、1年目の取り組みをさらに展開させるとともに、栃木県だけでなく福島県の若者をさらに巻き込むための工夫にも期待したい。


13-B-2-08
プロジェクト名 Do for Smile@東日本プロジェクト
「明学・大槌町吉里吉里復興支援プログラム」(2)
団体名 明治学院大学ボランティアセンター
代表者名 原田 勝広
主な活動地域 岩手県大槌町
助成額 300万円

 本団体は、地域と連携したサービスラーニング・プログラムの実施、ボランティアコーディネート等に取り組む組織で、東日本大震災の発災直後から岩手県大槌町の吉里吉里地区にて、継続的な支援活動を展開している。
 本プロジェクトは、同地区において、小中学校やお寺、大槌町、教育委員会などと協働で実施する地域再生活動である。小学校の子どもたちの遊び場づくり、中学生への受験対策を目的とした学習支援、学生を対象としたスタディーツアーなど多岐にわたる活動を計画している。地域の行政や住民組織と信頼関係を構築しつつ、長期的な活動の継続を構想している点や、昨年に比して活動に参加する学生数や学生の活動への関わりの深さも増していることも評価された。
 助成2年目では、震災からの時間の経過とともに地域の課題が多様化、複雑化していくなかで、学生がうまく地域の課題に関わり、役割が発揮できるようなサポート体制の継続、強化にも期待したい。


13-B-2-09
プロジェクト名 震災を経験した東北・関西の大学生による岩手県釜石市コミュニティ活性化支援プロジェクト(2)
団体名 一般財団法人ダイバーシティ研究所
代表者名 田村 太郎
主な活動地域 岩手県釜石市
助成額 300万円

 本団体は、人間の多様性(ダイバーシティ)に配慮し、調査・研究やコンサルティングなどを実践するために2007年に設立され、東日本大震災後は、「被災者をNPOとつないで支える合同プロジェクト」において、避難所巡回活動を実施し、特別配慮を必要とする被災者とNPOをつないだり、関西の学生と被災地をつなぐスタディーツアーなどを実施してきた。
 本プロジェクトでは、阪神・淡路大震災の経験を生かしながら、釜石市にある商店街の応援プランを策定し、観光客を商店街に呼び込むために観光情報誌などを作成する復興ツーリズムの応援、SNS等を利用した地元品の販売促進などに取り組むことを目的としている。
 商店街復興のテーマにユースが係わることは珍しく、それを継続的な復興ツーリズムやまちづくりにつなげようとしている点、地元、関西のNPO、大学など多様な連携で実現ようとしている点が評価された。助成2年目は、現地の商店街の復興に向けて、阪神・淡路大震災の被災地である関西の学生と東日本大震災の被災地である東北の学生との連携やネットワークづくりをより促進させ、活動が展開されることを期待したい。




   




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