助成件数 5件
助成総額 824万円

プロジェクト名団体名代表者 所在地 助成額
◆ 継続2年目助成
ホスピタル・プレイによる在宅支援システムの構築(2) 特定非営利活動法人 ホスピタル・プレイ協会
すべての子どもの遊びと支援を考える会
松平 千佳 静岡
2,000,000
◆ 新規助成
医療的ケアの必要な子どもとその家族の疲弊防止プロジェクト 特定非営利活動法人
親子はねやすめ
宮地 浩太 東京
1,600,000
病弱児と関わる学習支援ボランティア育成プロジェクト 特定非営利活動法人
ポケットサポート
三好 祐也 岡山
1,990,000
病気の子どものきょうだい支援を広げるためのシブリングサポーター養成事業 特定非営利活動法人
しぶたね
清田 悠代 大阪
1,700,000
小児がん患者の自立支援プログラム開発と普及 ソーシャルデビュープログラム研究会
小俣 智子 東京
950,000
助成件数5件: 助成額合計
8,240,000






[継続2年目助成]
 
助成番号  16-2-1
プロジェクト名 ホスピタル・プレイによる在宅支援システムの構築(2)
団体名 特定非営利活動法人 ホスピタル・プレイ協会 すべての子どもの遊びと支援を考える会
団体所在地 静岡県
代表者名 松平 千佳
設立年 2010年
URL http://hps-japan.net/
助成額 200万円

 医療的ケアを必要とする子どもは、医療の発達により命が救われても、遊びや学び、人との出会いなど、本来であればすべての子どもが享受できるものが得られないことも多く、QOLが保たれているとは言い難い。また親は常にケアをしているため、「子ども」としての我が子ではなく、「患児」としての我が子として接してしまい、加えて自責の念や日々のケアの負担感で非常にストレスを抱えている。今後は医療や福祉の側面だけではなく、親と子どもの関係構築に向けた支援がより必要になってくるだろう。
 この団体は、病児や障がい児に対して、ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(以下、HPS)が行う遊びを使った専門的な支援を通して、子ども達が医療と肯定的な関わりを持てるように努め、また多様な問題を抱える子ども達すべてに遊びと遊び支援が届くよう、活動に取り組んでいる。
 前回の助成では、在宅支援の事例(静岡県、愛知県、大阪府など)を重ねる中で、訪問看護師や理学療法士、作業療法士などとの多職種間の連携が生まれ、HPSによる専門的遊び支援を内包した在宅支援システム構築に向けての基礎を形成した。またイギリスにおける在宅支援の先進事例を渡航調査し、日本の風土・文化にあった支援方法の検証に役立てるとともに、ノッティンガム子ども病院のHPSを招聘し、静岡県立こども病院でシンポジウムを開催した。
 今回の助成では、引き続き在宅支援を通して、異年齢や様々な病状の子どもの事例を積み重ね、支援内容を系統的に整理し、医療的ケアの必要な子どもたちの可能性を在宅医療関係者に示していく。さらにイギリスから招聘するコミュニティ・プレイ・スペシャリストによるシンポジウムを市民向けに静岡市内で開催する。合わせて重症心身障がい児の親の会等との連携を図り、地域からHPSの必要性を発信できるよう啓発活動を進める。
 本助成を通じて、実際にHPSの支援を受けている子どもや親、そして在宅医療関係者から賛同者を集め、さらに地域の多様なステークホルダーを巻き込みながら連携を促進し、制度化を目指した訴求力を高めることを期待したい。



[新規助成]
 
助成番号  16-1-1
プロジェクト名 医療的ケアの必要な子どもとその家族の疲弊防止プロジェクト
団体名 特定非営利活動法人 親子はねやすめ
団体所在地 東京都
代表者名 宮地 浩太
設立年 2014年
URL http://www.haneyasume.org/respitecare.html
助成額 160万円

 在宅で過ごす医療的ケアの必要な子どもは近年増えているが、地域にはデイケア施設等が不足しており、家族が24時間休む暇もなくケアに追われているケースが多い。また家族一緒にどこかに外出する機会も少なく、また外出したとしても常にケアが必要なため、心身ともにリラックスすることが難しい。そのため家の中に閉じこもりがちとなり、親だけではなくきょうだい児も含め、大きなストレスを日々抱えている。
 この団体は、重い病気や障がいを持つ子どもとその家族に対して、長野県筑北村を中心にレスパイトケアの実践やサポートを行い、心からくつろげる時間と空間を提供することに取り組んでいる。
 今回の助成では、これまで長野県で実施してきたノウハウを活かし、新たに宮城県内において、レスパイト旅行を夏に企画し、親やきょうだい児が当事者である子どもと束の間離れ、リラックスできる機会を提供する。この企画には医療ボランティアを含めた多くのボランティアや地域住民等が参加し、医療ボランティアが当事者の子どもをケアしている間に、親は自分の時間をゆっくりと過ごし、きょうだい児は親に甘えたり、身体を使った遊びをするなど、それぞれに合わせた支援を行う。またレスパイト旅行を実施した後は、関係者間で振り返りを行い、より良いレスパイト旅行を提供できるようブラッシュアップを図る。また実施にあたっては宮城県内の地域NPOとも連携し、継続的な展開が図れるよう取り組んでいく。
 本助成を通じて、関係機関との連携を築きながら、地域特性を活かしたレスパイト旅行を考案し、地域に根付くための仕組み作りにじっくりと取り組むことを期待して助成する。


 
助成番号  16-1-2
プロジェクト名 病弱児と関わる学習支援ボランティア育成プロジェクト
団体名 特定非営利活動法人 ポケットサポート
団体所在地 岡山県
代表者名 三好 祐也
設立年 2011年
URL https://pokesapo.wixsite.com/pokesapo
助成額 199万円


 長期に入院している子どもたちは、治療や検査を優先するため、院内学級があっても通うことが出来ないで、ベッドサイドでの学習に限定せざるを得ないケースも多い。また院内学級は義務教育に限られているため、高校生に対する学習支援が整備されていないことも大きな課題である。さらに退院後も長期にわたって自宅療養が必要なため、学習の遅れだけではなく友達とのコミュニケーションに不安を抱えている子どもや親も多く、そのため復学しても学校に馴染めず、引きこもりや不登校になってしまう恐れもある。
 この団体は、岡山県で病気により入院もしくは自宅で療養している病弱児に対して、学習支援および復学支援、当事者間のコミュニティづくりやそれらに関する事業に取り組んでいる。
 今回の助成では、学習支援ボランティアリーダー養成のための研修プログラム検討委員会を設置し、学習支援ボランティアからリーダーになるまでのスキルアップフローを確立する。また講演会の開催や冊子の発行を通して、医療従事者や教育関係者、行政や地域向けに、病弱児の現状に対する理解が深まるよう啓発活動に取り組む。さらに学校や地域という枠組みを超えて岡山県全体で情報共有ができるよう意見交換会(シンポジウム)の機会をもち、連携構築に向けた基盤づくりを目指す。
 本団体は、病弱児に対して入院中から復学まで、それぞれのステージに合わせた学習支援に取り組んでおり、県内外での認知も高まっている。本助成を通じて、学習支援ボランティアリーダーが養成され、団体の支援体制が強化されることを期待したい。さらに県内での啓発活動を通して、病弱児に関わる関係者同士の連携を促進し、本プロジェクト内容が学習支援のモデル事例となるよう取り組んで欲しい。


 
助成番号  16-1-3
プロジェクト名 病気の子どものきょうだい支援を広げるためのシブリングサポーター養成事業
団体名 特定非営利活動法人 しぶたね
団体所在地 大阪府
代表者名 清田 悠代
設立年 2003年
URL http://blog.canpan.info/sib-tane/
助成額 170万円

 重い病気をもつ子どもの家庭では、きょうだいにも負担がかかっていることが多いが、それらは病気の子どもの陰で気づかれにくい。きょうだいは、淋しさや不安な気持ち、嫉妬やプレッシャーなどから心身に変調をきたしたり、成長後も生きづらさを抱えたりすることがあると言われている。このようなきょうだいの気持ちに気づき成長を支える場は、日本には未だ数えるほどしかなく、サポートできる支援者も限られている。
 この団体は大阪を拠点に、そのような病気の子どものきょうだいを支援するとともに、きょうだいが置かれている現状を伝え支援の輪を広げる活動に取り組んでいる。
 今回の助成では、そのようなきょうだいの支援者(シブリングサポーター)を増やすことを目指し、昨年から取り組みを始めた一般支援者向けや病院等支援者向けの研修会を、地域を拡大して愛媛、秋田、岡山他で実施する(7回程度)。また、研修を修了した支援者がつながり、各地の情報や実践を共有・検証したり悩みを相談し合える場として、年1回の「シブリングサポーターミーティング」を立ち上げ、第1回を大阪で実施する。
 本団体は病気の子どものきょうだい支援を専門とする数少ない団体で、常にきょうだいに寄り添ってきた13年の実績があり、広いネットワークを持っている。本助成を通じて、シブリングサポーター養成の仕組みが確立し支援者が増加するとともに、各地におけるきょうだいの受け皿づくりにつながること、さらにシブリングサポーターのネットワークの基礎作りが進むことを期待して助成する。


 
助成番号  16-1-4
プロジェクト名 小児がん患者の自立支援プログラム開発と普及
団体名 ソーシャルデビュープログラム研究会
団体所在地 東京都
代表者名 小俣 智子
設立年 2015年
URL
助成額 95万円

 何らかの慢性疾患を抱えながら成人していく子どもの数は、年々増加傾向にある。そのような子どもたちは退院後も病気を引き受けて生きていくことが求められているが、自らを助ける患者教育はこれからの取り組みとなってきた。
 この団体は、ソーシャルワーカー、医療関係者、研究者らが中心となり、病気をきっかけに生きづらさを抱える慢性疾患の子どもたちが、自らの意志で自分らしく生きていくためのプログラムの開発と普及に取り組んでいる。
 今回の助成では、小児がん経験者を対象に、自らの病体験の整理や知識の獲得、今後の対処方法を考えるプログラム開発に取り組む。既にテスト実施を行ったプログラムをもとに、関東ブロックの小児がん拠点病院(3ヵ所)において、概ね20歳以上の小児がん経験者を対象にプレ実施を行い、さらに改良を加えていく。同時にプログラムでは、参加者がワークショップを通じて出会った当事者との仲間づくりに発展したり、社会人となった当事者が運営側にまわり、ファシリテーターとして協力することで、自信や他者を支援する力をつけていくことも期待されている。
 本プログラムは、慢性疾患の子どもたちの退院後の地域生活への復帰を始めとし、その後の長い社会生活に向き合い、乗り越える力をつけるための具体的な教育プログラムとして、必要かつユニークな取り組みである。病の経験を生きる力に変えていくような教育プログラムの開発と、今後の実施事例の拡大、小児がん経験者同士が地域でピアサポートできる仲間づくりにつながることを期待して助成する。






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