助成番号  18-2-1

長期療養児向けのスポーツ・レクレーションプログラムの展開と人財育成(2)


団体名 特定非営利活動法人 Being ALIVE Japan
http://www.beingalivejapan.org/

所在地 東京都
助成額 138万円

(団体について)
 当団体は、スポーツを通じて長期療養中のこどもの自立支援をはじめ、こどもたちの長い療養生活を支え、応援する存在を社会に創出するTEAMMATES事業を病院の中、地域社会の中で展開しています。

(助成による活動と成果)
 2年目の助成では、長期療養児とそのきょうだい、友人がともに楽しめるスポーツ・レクレーションプログラムを年間で2回開催、計59名に活動を提供しました。2年間の活動を合わせると、スポーツ・レクレーションプログラムを4回開催、計82名の長期療養中のこども達とそのきょうだい、友人に活動を提供することができました。
 参加者は小児がんで通院治療中のお子さんをはじめ、補装具を日常的に必要なお子さん、また腎臓疾患や重度の障がいがある等、様々な身体条件のこどもたちが参加しました。2年目では、参加者の半数がリピーターであり、また残りの半数は新規の参加者でした。多くの参加者は、特別支援学校で案内・配布されたチラシを見ての参加、またリピーターの口コミで活動を知り、参加に至りました。また活動動画の制作により、活動が可視化され、参加者の増加にも繋がったと考えます。過去の開催では約5〜10名程度のプログラムでしたが、今年度は40名規模、合計9種目のスポーツを提供するプログラムが開催できました。参加したこどもたちからは「いろんなスポーツを体験できて楽しかった」という声を頂いたり、保護者からも「なかなか体を動かす機会が普段ないのでこういったところで皆と一緒に参加できてよかったです」と、活動への高評価もいただきました。
 また昨年に続き、長期療養中のこども向けのスポーツ・レクレーションプログラムを企画・運営する人財育成を目的に、初級講座の開発と研修を実施しました。昨年同様20名程、新規で初級講座を受講し、昨年と合わせて42名が受講しました。また今年度は新たに疾患別・身体条件別のプログラム支援と運営できる人財を育成する中級講座を開発しました。内容としては、疾患別・身体条件別のレクレーション活動の意義と注意・配慮事項、個々のニーズに合わせた活動計画に必要なアクティビティ分析とタスク分析、そして活動を進行していくファシリティーション・コミュニケーションスキルに関する内容で構成されています。

(残された課題、新たな課題)
 今年度はスポーツプログラムの開催を3回予定していましたが、新型コロナウィルス感染症の流行と拡大に伴い、参加者の安全を考慮し中止に至りました。また人財育成プログラムの中級講座を開発しましたが、こちらも感染症の流行に伴い、開講まで至りませんでした。収束後は、当団体が実施するスポーツプログラムの開催に際しては、感染症への対策と対応を検討していく必要があると考えています。
 また人財研修のプログラムでは1年目に初級講座を開発し、今年度も継続的に年間3回実施できました。しかし研修と現場実践2回が修了要件となっていますが、年間2回しかスポーツプログラムを実現できていないため、活動現場の回数が少なく、現場の経験をする前にボランティア活動を辞退するケースもありました。そのため昨年末より、ボランティアの参加モチベーションの維持を目的に、月1回の定期的なミーティングを実施しています。ミーティングでは活動改善を目的としたディスカッションや次回の活動に向けた企画・運営計画を行っており、スタッフのリーダーシップやチームワークの向上にも繋がっています。

(活動の背景・社会的課題)(団体からのメッセージ)
 小児がんをはじめ、長期的に治療・療養を必要とするこどもたちが全国に約25万人います。医学が進歩し助かる命が増えた一方、学校や地域で日常生活を送りながら、継続的に通院治療や長期療養を必要とするこどもたちと支えるご家族が増えています。長期療養生活は、こどもの体力低下、ストレス増加、自信の低下、友人との関係構築の難しさ等、こどもの身体面のみならず、精神面や社会面の発達にも影響を与えます。新型コロナウィルス感染症の流行に伴い、療養生活の支えとなる「人」「社会」との接点が極力限られており、今後長期的していくことが予測されます。長期療養を必要としながらも、成長発達していくこどもが増える現状に対し、療養中の身体面、精神面、社会面の自立を支援することは重要です。また長期療養児とそのご家族を支えるコミュニティづくりも、今後重要となっていきます。
 スポーツには人と人を結びつける力があり、応援し応援される関係を構築することができます。またこどもたちが身体面、精神面、社会面の成長を促すこともできます。日本ではまだ長期療養児等、身体制限のあるこどもが参加できるスポーツ・レクレーション活動が少ない現状があります。長期療養児向けのスポーツ・レクレーション活動の展開、そして人財育成することで長期療養児の自立支援をはじめ、長期療養児とその家族を支える人の存在、そしてコミュニティをつくっていくことに繋がります。
 今後も、継続的に長期療養中のこども向けのスポーツ・レクレーション活動の企画・開催実績を積み重ねることで、長期療養児とそのご家族を支える人の存在を社会に創出する事業モデルを構築し、そして全国展開を目指していきたいと考えています。

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