計画名 | 団体名 | 代表者 | ||
長期入院の子どもと家族の生活の質を高めるための遊びのボランティア派遣とその普及啓発事業 | 特定非営利活動法人 病気の子ども支援ネット遊びのボランティア | 坂上 和子 | 東京 |
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長期療養の必要な小児がん患児の社会復帰の促進を目的とした啓発・交流事業〜全国大会開催を通じて〜 | 特定非営利活動法人 エスビューロー |
安道 照子 | 大阪 |
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病気の子どもと共に頑張っている「きょうだい」の支援とサポート体制の強化 | しぶたね | 清田 悠代 | 大阪 |
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闘病中の子どもたちに明るい笑顔を届けるホスピタル・クラウンの育成 | 特定非営利活動法人 日本ホスピタル・クラウン協会 |
大棟 耕介 | 名古屋 |
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助成対象件数4件:助成金額合計 |
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助成番号 09-01
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■プロジェクト名 | 長期入院の子どもと家族の生活の質を高めるための遊びのボランティア派遣とその普及啓発事業 | ![]() |
■団体名 | 特定非営利活動法人 病気の子ども支援ネット遊びのボランティア |
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■代表者名 | 坂上 和子 | |
■URL | http://www.hospitalasobivol.jp/ | |
■助成額 | 200万円 | |
病院は医療優先のために、子どもの成長・発達との両立が難しい。小中学校は義務教育のために院内学級や教師の訪問があるのでまだしも、それ以下の年齢の子どもには公的な保育の機会提供はない。一方で、育ち盛りの子どもにとって入院生活は制約や我慢を求められることが多く、大人に比べてさらにストレスを強いられている。 このような中で、遊びによる気分転換や知的好奇心への刺激は、病気を乗り越えようとする力につながる大切なものである。さらに子どもが保育士やボランティアと遊ぶ時間は、長時間付き添い続ける家族の気分転換になったり、ベッドサイドを離れて一息つく機会の提供にもなっている。また事情により付き添えない家庭もあり、一人でいる時間の長い子どもがいるという現実もある。 このような子どもと家族に対して、保育士が中心になり遊びのボランティアを行っているのが本団体である。本団体は1991年に活動を始め、現在は国立国際医療センターを中心に医療スタッフと情報を共有しながら遊びのボランティアを行うと同時に、他団体の活動の立ち上げ支援も行い、病棟における保育の大切さを広く社会にアピールしながら、病気の子どもの子育てを社会の側から応援している。 今回の助成では、本団体の活動を継続させることで組織基盤を強化し、全国の病院にこのような社会的な取り組みの大切さを伝えることを応援する。遊びを通じて子どもとその家族の生活の質の向上を図ることは本プログラムの趣旨に合致しており、地道な日常の活動の継続を評価し、加えて先行団体として本活動の大切さを広く伝え、他団体を支援することを期待し、助成することとした。 |
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助成番号 09-02
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■プロジェクト名 | 長期療養の必要な小児がん患児の社会復帰の促進を目的とした啓発・交流事業〜全国大会開催を通じて〜 | ![]() |
■団体名 | 特定非営利活動法人 エスビューロー | |
■代表者名 | 安道 照子 | |
■URL | http://www.es-bureau.org/ | |
■助成額 | 300万円 | |
小児がんは治る病気になってきたと言われているが、病弱、再発、晩期合併症への懸念から患児の療養と社会復帰のプロセスは依然として厳しい。これに対する社会的なサポートとして、復学支援(「笑顔で学校に帰ろう」)や進学・就職支援、医療学習支援(病気についての正しい知識を持ち主体的に判断する)、サバイバー同士のコミュニティづくり、きょうだい支援などが求められている。 本団体は、2000年から患者側と医療側双方の円滑なコミュニケーションにより相互理解を深め、治療による精神的負担を軽減し、患児と家族のQOLの向上を図ることを目的に、これらの活動を行っている。 今回の助成では、長期療養の必要な小児がん患児の社会復帰の促進を目的として啓発・交流を行う第3回の全国大会の開催を応援する。同大会は本年・昨年と2回行われており、患児とその家族と医療、教育、福祉関係者などが一堂に集まる貴重な機会を提供している。今回の実施を通じてさらにコミュニティ作りが定着することと、患児と家族が直面している課題への理解と必要な配慮をもとめて、広く社会に発信することを期待して助成することとした。 |
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助成番号 09-03
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■プロジェクト名 | 病気の子どもと共に頑張っている「きょうだい」の支援とサポート体制の強化 | ![]() |
■団体名 | しぶたね | |
■代表者名 | 清田 悠代 | |
■URL | http://blog.canpan.info/sib-tane/ | |
■助成額 | 25万円 | |
入院して療養する場合、患児だけではなくその「きょうだい」も我慢しながら一緒にがんばっていることは見落とされがちである。 小児科病棟では、きょうだいが入院していても小学生以下の子どもは感染症予防等のためなどから病棟に入れないことが多く、自宅で親の帰りを待つか、病院に連れてこられてもロビーや廊下で長時間ひとりで待ち続けているという光景がある。また親も、患児の治療、生活、家事、仕事のことで余裕がなくなり、他のきょうだいまで気が回らなくことが多く、きょうだいに情緒的な不安定や退行現象、身体的な異常などが出るまで気づかないこともある。 この団体は、2003年から活動を開始し、病気の子どものきょうだいを支援するために、きょうだいが集まる「きょうだいの日」(年2回)のイベントを企画・実施し、同じ立場の仲間と出会い通じあうことでストレスを発散し、日ごろ心に溜めていた思いを共有する場を提供してきた。また「病院活動」として、病院で親を待つきょうだいと遊ぶ活動を大阪市立総合医療センターで月2回行ってきた。これは病院側との相談・協力により4年間の準備期間を経て実現させたものだが、この他にも、きょうだいが置かれている状況を広く社会に知らせる活動を行っている。 今回の助成では、これらの活動を行いながら、スタッフとボランティアの集まりを定例化し情報共有を図るなど、団体の活動の質と運営力をステップアップさせる取り組みを応援する。今後さらに「きょうだい」へのサポート体制を高めるとともに、広報力を高めることで、「きょうだい」をとりまく課題への気づきや支援が広がることを期待し、助成することとした。 |
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助成番号 09-04
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■プロジェクト名 | 闘病中の子どもたちに明るい笑顔を届けるホスピタル・クラウンの育成 | ![]() |
■団体名 | 特定非営利活動法人 日本ホスピタル・クラウン協会 |
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■代表者名 | 大棟 耕介 | |
■URL | http://www.hospital-clown.jp/ | |
■助成額 | 175万円 | |
入院中の子どもは、治療への我慢、やることのない退屈さ、病気への不安などのストレスを抱えており、ホスピタル・クラウンの定期的な訪問は、そのような子どもに楽しみによる発散と「こんど」への希望を与え、明日につながる楽しい時間を与えている。また彼らの存在は、病院全体の色をふわっと明るく暖かくすることがあり、子どものみならず付き添う親や看護師、医師のメンタル・ケアにも貢献していると言われている。さらに、長期療養の子どもは家族や医療関係者以外とのコミュニケーションの経験が少ないことから、外部からの訪問者とのやりとりを通じた貴重な社会性のトレーニングの機会にもつながっている。 本団体は1995年から、このようなホスピタル・クラウンを病院に定期的に派遣することにより、子どもたちに笑いで心を癒し、生きる元気を届けることを目指した活動を行ってきた。現在約40人のクラウンが約30病院を訪問している。また海外ではチェルノブイリの病院訪問も行った。 今回の助成では、増え続けている病院からの訪問依頼に対応できるよう、ホスピタル・クラウンを育成したいという活動を応援する。特にホスピタル・クラウンにはクラウンとしての技術に加えて、病院という環境の中で活動するための病気や病院に関する基本的知識や子どもとのコミュニケーション力、経験を通じた細かな配慮が求められる。今回の研修を通じて新たなホスピタル・クラウンが誕生し、より多くの子どもたちに笑顔を届けてくれることを期待し、助成することとした。 |
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