助成件数 4件
助成総額 730万円 (内 継続助成:2件/330万円、新規助成:2件/400万円)
プロジェクト名 | 団体名 | 代表者 | ||
◆ 継続助成 | ||||
長期入院の子どもと家族の生活の質を高めるための遊びのボランティア派遣とその普及啓発事業-2 | 特定非営利活動法人 病気の子ども支援ネット遊びのボランティア | 坂上 和子 | 東京 |
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病気の子どもと共に頑張っている「きょうだい」の支援とサポート体制の強化-2 | しぶたね(Sibling support たねまきプロジェクト) | 清田 悠代 | 大阪 |
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◆ 新規助成 | ||||
長期入院の子どもが笑顔になる生の舞台のプレゼント&プログラム開発と人材育成事業 | 特定非営利活動法人 子ども劇場千葉県センター | 岡田 泰子 | 千葉 |
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子どものホスピス ボランティア・リーダーの育成・研修 | 特定非営利活動法人生きるちからVIVACE | 甲斐 裕美 | 東京 |
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助成件数4件:助成額合計 |
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助成番号 10-2-1
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■プロジェクト名 | 長期入院の子どもと家族の生活の質を高めるための遊びのボランティア派遣とその普及啓発事業-2 | ![]() |
■団体名 | 特定非営利活動法人 病気の子ども支援ネット遊びのボランティア |
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■代表者名 | 坂上 和子 | |
■設立年 | 1991年(法人化2006年) | |
■URL | http://www.hospitalasobivol.jp/ | |
■助成額 | 280万円 | |
子どもの成長に遊びは欠かせないが、長期入院の場合、病院は医療優先のためにバランスが難しい。本団体は保育士が中心になり、国立国際医療センターや国立がんセンターなどの小児病棟で、発達段階に応じた遊びのボランティアを行うことで、子どもと家族の生活の質の向上を図ってきた。また他団体の活動の立ち上げ支援も行い、病棟における保育の大切さを社会にアピールしながら、病気の子どもの子育てを社会の側から応援している。 助成1年目では、病棟で遊びのボランティアなどの通常活動を行いつつ、社会的支援の大切さを広く伝えた。この間144回の病棟訪問を行い、看護師たちと一緒に病棟の行事も企画実施した。またボランティア育成のために、スキルアップを目指した学習会も行った。普及広報活動では専門誌などへ実践報告を行うなど、充実した活動を行った。 2010年7月に病院の近くに独立した事務所を構えたことから、助成2年目では引き続き通常活動を進めつつ、新規事業「ハウス・グランマ」を立ち上げ、入院中・退院後の親子のサポート拠点として、ボランティアの集まる場所としての機能を整える。同時に新規事業を通じてスタッフを育成することで、事務所機能と団体の継続性を高める組織基盤の強化にも取り組む。 本団体には20年余りの長い経験と実績があり、新たに活動を始める団体の支援や、病気の子どもの置かれている状況を広く社会に伝える役割が期待される。他団体や専門家との連携も行いながら、さらなるステップアップを期待して助成する。 |
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助成番号 10-2-2
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■プロジェクト名 | 病気の子どもと共に頑張っている「きょうだい」の支援とサポート体制の強化-2 | ![]() |
■団体名 | しぶたね(Sibling support たねまきプロジェクト) | |
■代表者名 | 清田 悠代 | |
■設立年 | 2003年 | |
■URL | http://blog.canpan.info/sib-tane/ | |
■助成額 | 50万円 | |
長期療養のこどもの場合、その「きょうだい」も我慢しながら一緒にがんばっていることは見落とされがちである。この団体はそのようなきょうだいを支援するとともに、きょうだいの状況を広く伝えることで、きょうだいが悩みを1人で抱え込まずに過ごせる社会を目指している。主な活動は、イベント「きょうだいの日」(年2回)のシブショップ(きょうだいのためのワークショップ)を通して、きょうだいが同じ立場の仲間と出会い、体を動かして遊ぶことでストレスを発散したり、心にためた思いを共有する場を提供する。また、病棟内に入れず面会中の親を待つきょうだいと遊び、楽しい時間と安心できる居場所となる「病院活動」なども行っている。 助成1年目では、これらの通常活動を行い、あわせて新たにスタッフとボランティアの集まりを定例化することで、組織力を高める取り組みを行った。定期的に集まり情報共有ができたことで、スタッフとボランティアとの信頼関係が深まり相互連携も向上した。またメンバーからの改善点の指摘や提案なども増え、イベントの質の向上につながった。さらに本助成の他団体のイベントにも「出前きょうだいの日」として協力し、また見学希望者やボランティアに対して講座を開くなど、新たな試行も行い充実した活動が行われた。 助成2年目では、さらなるチャレンジとして、1年目で試行を始めた中高生になったきょうだいを対象としたプログラムの立ち上げに取り組む。また、ワークショップに来ることのできないきょうだいが、一人で寂しい時、つらくなった時、読み返して周りの人の愛情を再確認できるような、親に気持ちを伝える手助けになるような「きょうだい向けの冊子」を制作することにより、さらに支援の幅を広げることを目指す。 本団体は、きょうだいに寄り添いながらきめ細かな心配りのある支援を着実に続けてきている。きょうだいに特化した支援活動はユニークであり、より多くのボランティアの協力を得ながら活動が今後も継続することと、「きょうだい」をとりまく課題への気づきや支援が広がることを期待して助成する。 |
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助成番号 10-1-1
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■プロジェクト名 | 長期入院の子どもが笑顔になる生の舞台のプレゼント& プログラム開発と人材育成事業 | ![]() |
■団体名 | 特定非営利活動法人 子ども劇場千葉県センター | |
■代表者名 | 岡田 泰子 | |
■設立年 | 1988年(法人化1999年) | |
■URL | http://chiba.gekijou.org/ | |
■助成額 | 300万円 | |
成長発達過程にあるすべての子どもと同じように、長期入院の子どもも家族や友達とのふれあう機会が与えられ、情緒的な成長のための働きかけを受けることは大切である。関係者による努力も続けられているが、充分な環境とはなっていないのが現状である。 この団体は、千葉県内のこどもの発達する権利を保障する生活文化環境をつくることを目指し、舞台芸術の体験提供やチャイルドラインなどの子育て支援を行ってきた。地域に住む自分達ができることとして、4年前から千葉県下の小児病棟でプロのパフォーマーによる上演に取り組み、また全国の子ども劇場と協力しながら、病院で舞台を実施するための導入や実施のためのガイドライン作成、コーディネーター育成などにも取り組んでいる。 今回の助成では、小児病棟で長期入院中の子どもに笑顔を届けるために、プロのパフォーマーによる生の舞台をプレゼントする。さらに日常的に家族の気持ちを癒す新たな参加型ワークショップの試行を通じて、地域の人材をいかしたプログラム開発を行うとともに、今後の継続的な実施のために地域の人材の確保を目指す。 本プロジェクトは、単発のパフォーマー派遣ではなく、継続的、面的な広がりを目指したシステム化と質的向上を目指しているところに特徴があり、今後全国の小児病棟での導入に際して貢献できる可能性が高い。さらに、参加型ワークショップは地元のパフォーマーを日常的な訪問活動につなぐことにもなり、地域と病院の架け橋として育つことを期待して助成する。 |
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助成番号 10-1-2
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■プロジェクト名 | 子どものホスピス ボランティア・リーダーの育成・研修 | ![]() |
■団体名 | 特定非営利活動法人 生きるちからVIVACE |
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■代表者名 | 甲斐 裕美 | |
■設立年 | 1997年(法人化2003年) | |
■URL | http://www.ikiruchikara.org/ | |
■助成額 | 100万円 | |
入院児とその家族は制約の多い療養生活で精神的にも肉体的にも疲労が蓄積され、長期になればなるほどその状況は深刻になる。このような生活の中で、長時間付き添う親のレスパイト施設の必要性は高く、一方で入院児にとっても、家族と一緒の時間を過ごせる時間と場所が求められている。長期の療養で疲れた心身を癒し、また新たに病気に向かうための場所としても期待されている。 本団体は、緩和ケアやホスピスに関わる医療関係者や遺族などの協力を得て、全国の小中学校で「いのちの授業」等を通じて、子どもたちにより良く生きようとする力を与えることを目指してきた。また現在は神奈川県大磯に開設予定のこどもホスピス「海の見える森」のサポートも行っている。 今回の助成では、今後求められるこどものホスピスのボランティアのために、ボランティア・リーダーの育成に取り組む。地域との連携を重視して多くのボランティア(サポーター)の協力を得ているオーストラリアの小児ホスピスの視察を行い、その報告を通じて、国内で同様の活動を展開しようとしている他の施設・団体や関心のある人々に向けて情報を発信する。さらに「子どものホスピスサポーター研究会(仮称)」として、日本各地で関わる人々の情報共有のためのネットワークの立ち上げに取り組む。 日本でもこどものホスピスやレスパイト施設の立ち上げ計画が各地で始まりつつあるが、今後、一層の議論の深まりが求められている。関係者が情報と経験を共有し、議論を深める場となることを期待して助成する。 |
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