助成件数 3件
助成総額 600万円
プロジェクト名 | 団体名 | 代表者 | ||
◆ 新規助成 | ||||
地域で病気療養するこどもときょうだいを支えるための「あそびかた研究会」の実施 | 一般社団法人 こどものホスピスプロジェクト |
高場 秀樹 | 大阪 |
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医療的ケアの必要な子どもたちの可能性は無限大〜地域啓発に向けた広報ツールの作成〜 | バクバクの会 |
大塚 孝司 | 大阪 |
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長期療養の子どもたちも地域で一緒に育ちあう、共生保育を担うスタッフ育成のためのキャリアパス・プログラムの開発 | 特定非営利活動法人 こどもコミュニティケア |
末永 美紀子 | 兵庫 |
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助成件数3件:助成額合計 |
6,000,000円 |
助成番号 14-1-1
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■プロジェクト名 | 地域で病気療養するこどもときょうだいを支えるための「あそびかた研究会」の実施 | ![]() |
■団体名 | 一般社団法人 こどものホスピスプロジェクト | |
■代表者名 | 高場 秀樹 | |
■設立年 | 2010年(法人化2010年) | |
■URL | http://www.childrenshospice.jp | |
■助成額 | 215万円 | |
この団体は、こどものホスピスの活動の、日本における普及を目指した取り組みを行っている。その中で、病院や在宅における重い病状の子どもたちとそのきょうだいとの「あそびかた」を学ぶ勉強会が、保育士、看護士、医師などの専門職やボランティアなどから求められていたことから、協力団体のしぶたねやあそぼっくるとともに「あそびかた研究会」を立ち上げ、2012・2013年助成により取り組んできた。この間、「連続講座」(13回)や「公開講座」(3回)、「あそびかたフェスタ」(1回)等の開催を通じて多数が参加し、経験や技術を共有しあい、日々の仕事や活動に活かしてきた。また、これらの活動を通じてネットワークが広がるとともに、新たな理解者や協力者の獲得にもつながるなど、大きな成果を上げてきた。 今回の助成では、引き続き「連続講座」や「公開講座」などの実施を通じて、3年目を迎えた本活動の定着を図る。本団体は2015年12月「TSURUMIこどもホスピス」開館の予定であり、成果はそこにおける活動の質的向上につながることも期待されている。 長期入院・在宅療養するこどもたちとそのきょうだいは、発達段階において大事な役割を担う「あそび」の経験が制限されがちであるが、地域における彼らを対象とした「あそび」が提供できる専門職やボランティアが多数育つとともに、「あそびの人材」(プレイワーカーなど)の育成も期待する。また将来的には、彼らとの「あそびかたを学ぶ拠点」としての展開可能性にも期待して助成した。 |
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助成番号 14-1-2
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■プロジェクト名 | 医療的ケアの必要な子どもたちの可能性は無限大〜地域啓発に向けた広報ツールの作成〜 | ![]() |
■団体名 | バクバクの会 | |
■代表者名 | 大塚 孝司 | |
■設立年 | 1989年 | |
■URL | http://www.bakubaku.org/ | |
■助成額 | 200万円 | |
この団体は人工呼吸器、もしくは同程度のケアを必要としている子どもたちが入院生活や在宅生活を豊かに過ごすことができるよう、相談・支援業務や情報提供、また全国ネットワーク組織としての強みを活かしながら社会的理解を促進するための啓発活動に取り組んでいる。 在宅医療の充実から、従来は入院していた医療的ケアの必要な子どもたちも早くに退院し、在宅で過ごすケースが増えてきている。しかし退院しても医療装置(人工呼吸器など)をつけていることで、周囲から特別視されるため地域社会に馴染めず、孤立している親子も多い。そのため親の負担は入院しているときよりも増し、片時も子どもから離れることができない現状がある。 今回の助成では、この現状を地域社会の課題として受け止め、地域啓発の広報ツールとなるDVDを作成する。このDVDでは人工呼吸器をつけた子どもたちが親の付き添いなしに保育園や学校に通い、また将来的には地域で自立した生活を送っている事例等を紹介する。さらにダイジェスト版を団体HPでも掲載し、広報強化に努める。またDVDの完成上映会を開催し、保育や学校関係者、医療、福祉等の関係機関にも広く声をかけることで、支援と理解者の輪のひろがりを目指す。 本助成を通じて、DVDを支援者の理解を得るための有効なツールとして活用する一方で、当事者である子どもや親たちもDVDを通して将来に目標を持ち、前向きな一歩を踏み出すきっかけになることを期待したい。またDVDの企画・作成を進める中で、団体のミッションを再確認しながら、団体として次のステージに進むことを期待して助成する。 |
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助成番号 14-1-3
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■プロジェクト名 | 長期療養の子どもたちも地域で一緒に育ちあう、共生保育を担うスタッフ育成のためのキャリアパス・プログラムの開発 | ![]() |
■団体名 | 特定非営利活動法人 こどもコミュニティケア | |
■代表者名 | 末永 美紀子 | |
■設立年 | 2002年(法人化2008年) | |
■URL | http://blog.canpan.info/kodomo/ | |
■助成額 | 185万円 | |
在宅で長期療養する子どもたちが増えているが、医療的ケアや医療的配慮の必要な子どもたちが就学前に利用できる保育施設はほとんどないのが現状である。それにより家族は緊張、不安や疲労の中で生活しており、社会的孤立感も大きい。医療的配慮やケアを必要とする子どもたちは、「子ども社会への参加」や「十分な保育」という機会が制限されている。 この団体は、神戸の「ちっちゃなこども園にじいろ」「同園ふたば」「同園よつば」の3つの保育園を運営し、定型発達の子どもと障がいや医療的ケアの必要な子どもたちが同じ場で共に育ち合う「共生保育」を行っている。保育士には知識と技術が求められており、2012年に全国保育士会により概要が示された保育士のキャリアパスを踏まえ、団体内でも開発に着手してきた。 今回の助成では、2015年5月にまとめたキャリアパス初案のブラッシュアップと、新たに、セットとなる育成・研修を実施するための教育プログラムの開発に取り組む。その過程においては、看護や保育の研究者や保育士養成機関教員等の協力を得ながら専門性を高めるとともに、今後の普及のためのネットワークづくりも目指す。 今回の取り組みを通じて、保育の場における医療的ケアの必要な子どもへの対応や共生保育の課題整理と、専門性と汎用性に留意したプログラムの開発を期待する。また将来において、在宅で長期療養する子どもたちと家族の地域の受け皿づくりの波及と保育の質の向上につながることを期待して助成する。 |
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