助成番号  21-1-6

コロナ禍における長期療養児への
WEBアウトリーチ事業


団体名  認定特定非営利活動法人ポケットサポート
https://www.pokesapo.com/

所在地 岡山県
助成額 80万円

(団体について)
『病気を抱える子どもが、将来に希望を持ち自分らしく暮らせる社会をつくる』
3つのミッション:@環境をつくる A生きる力を育む B人や気持ちをつなぐ

 ▼3つの支援事業
・病弱児の身体的精神的状態に合わせた学習復学支援事業
・病弱児同士の交流や集団での学習活動の支援事業
・病弱児への支援に関する啓発活動および拡充事業

 小児がんや心臓病などの慢性疾病を抱える小学生〜高校生を対象に支援拠点(事務所)を開放した学習&交流スペースの開設。岡山市内2カ所の小児入院病棟に訪問しての相互交流支援。(※現在は感染症対策による面会制限のためオンラインで実施)
 同じような長期療養を経験した支援員によるピアサポート相談。専門家やボランティアと企画する、当事者家族を対象とした夏祭りやクリスマス会など、季節感を感じられる交流イベントの実施。
 地域に病気の子どもたちの支援者や理解者を増やし、地域支援ネットワーク拡充のための講演会・研修会の開催。岡山市保健所や岡山県教育委員会等、行政やその他と支援団体との情報共有・連携による切れ目のないワンストップ支援体制づくりを行っている。

(助成による活動と成果)
(A)Google検索キーワード連動型広告を活用したアウトリーチ実践とキーワード収集
(B)YouTube動画広告を活用したアウトリーチ実践
(C)WEBアウトリーチ実践による相談事例の蓄積と多機関・多職種連携コーディネート

 有料でのGoogle検索キーワード連動型広告およびYouTube動画広告、リマーケティング広告を運用することで、岡山県内の支援対象者が検索頻度の高いキーワード群、検索数、最適なWEBアウトリーチ手法としてリマーケティング広告を評価・検証することができました。
 検索キーワード調整や、A/Bテストによる広告の質改善を繰り返しながら、訴求力を向上させることで2022年1月〜2022年6月までに32件の資料ダウンロードやメルマガ登録というアクションにつながりました。個別相談事例は同期間で15件となり、保護者の同意を得たうえで関係機関への情報共有を行い、セールスフォースによる支援事例の蓄積を進めています。
 広告費合計31万円で32件のコンバージョン、15件の電話やメールでの相談問い合わせを獲得できたことは、不安や悩みを抱えながらも相談先がなく家族で抱え込んでいた方にとって、未来への希望を感じてもらえる成果です。

(残された課題、新たな課題)
 YouTube動画広告などのWEB広告を継続的に掲載してアウトリーチを続けていくためには、広告費が毎月のランニングコストとして必要です。「広告=宣伝」というイメージもあり行政からの予算も得られにくいため、民間助成金や寄付金で賄っていく必要があります。また、相談件数の増加を見込んで相談対応や学習支援等を担当する職員を増員するためにも、岡山県の小慢事業受託に向けて行政担当者と制度化への調整を進めています。
 WEBアウトリーチを継続しながら県内の教育委員会、保健所、支援学校、院内学級担任等が集って意見交換する「病気療養児多職種連携ネットワーク会議」を当団体主催で実施しており、岡山県内におけるさらなる支援ネットワーク拡充を多職種連携で進めていきたいと思います。

(活動の背景・社会的課題)(団体からのメッセージ)
 オンラインによる支援活動では移動距離を気にすることなく活動時間中に対象の子どもがいれば支援を届けることができますが、これまで市内2カ所の病棟に訪問や支援拠点を開放することで繋がることができていた支援を必要とする当事者家族や、悩みや不安を抱える医療関係者や学校関係者と偶発的に出会う機会は減少しています。これは当事者家族にとって、気軽に相談できるピアサポーターや関係機関とつながることが難しい状況だと言い換えることができ、コロナ禍における新しい生活様式に合わせた対応が必要になっています。
 潜在的な悩みや不安を抱えている病気療養児やその家族が、必要な社会的資源や情報を的確に受け取ることができ、ピアサポーターなどとつながることで心理的負担の軽減などを進めていくためには、ウィズコロナ時代に合わせた対面や紙媒体の配布だけでなく、インターネットやICTを活用した新たなマーケティング手法も取り入れながら、アウトリーチを拡大していく取り組みを検討すると同時に、必要な社会的資源や情報を的確に届けることができる多職種・多機関連携強化や、個別相談事例の蓄積、多機関・多職種連携コーディネートを進めていく必要があります。全国的にも先駆的・先進的な取り組みを通じて、ひとりでも多くの子どもとご家族に支援を届けていきたいと思います。

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助成番号  21-1-5

コロナ禍での長期入院中の子どもが笑顔になる、オンライン併用あそびプログラムの開発と試行


団体名  特定非営利活動法人 子ども劇場千葉県センター
https://chiba.gekijou.org/

所在地 千葉県
助成額 182万円

(団体について)
 「千葉県内の子どもの発達権を保障する生活文化環境づくり」をミッションに活動している子ども・文化・地域を専門分野とするNPOです。子ども専用の「チャイルドライン千葉」と養育者のための「ママパパラインちば」の傾聴活動でリアルな声に寄り添う中で、自分に自信を持てず様々な不安を抱える子どもたちが多くなっていることが報告されています。芸術文化や芸術家とふれあうことによって、自由に自己表現する楽しさを体験し笑顔になり、互いに認め合う中で自己肯定感が高まると感じています。
 2008年から千葉県小児科医会はじめ病院関係者、千葉県行政の医療部門関係者などから情報提供をうけつつ「病気と向き合う子どもが笑顔になる贈り物事業」を実施しています。病棟保育士さんと交流を深めながら、プロのアーティスト、地域の子どもの文化に経験のある講師と共に子どもたちが安心して仲間と一緒に笑ったり、夢中になって自由に作って遊ぶワークショップを続けてきました。
 現在では、県内児童相談所、乳児院、児童福祉施設、学校等の子どもたちにもドキドキわくわくする芸術文化体験を届けています。また、2020年からは、アートを活用した乳幼児と親の子育て支援を行政と連携して実施するなど、笑顔を届ける活動は広がっています。

(助成による活動と成果)
 毎年続けてきた長期入院の子どもたちへ笑顔を届ける事業は、2020年度からの新型コロナウイルス感染防止のために、初めて、予定の8病院のうち1病院での実施に留まりました。タケダ・ウェルビーイング・プログラム2021の助成を受けて、新しいかたちを工夫し、子どもたち、付き添う保護者、きょうだいの皆さんたちがホッとして笑顔になるプログラムを届けたいと願い、今までの活動で培ってきた地域の指導者による工作やプロの芸術文化を生かして、動画やオンラインの活用に挑戦することができました。
 自由を制限された子どもたちに、3回にわたってカラフルな工作キット、あそびかた動画のパンフレットやDVDを贈ることができました。工作キットや動画の作成には、地域の団体の協力も得ることができました。
配布内容は、以下の通りです。
  • YouTube全動画を視聴できるQRコード付きの「あそびの動画のパンフレット」とDVD
  • 乳幼児向けに手遊びやわらべ歌の「ふれあいあそび」10種類の楽譜や遊び方シート
    うち7種類は動画のQRコード付き。保育士用に一覧できるファイルにして配布
  • 「工作キット」10種類。うち6種類は作り方シートに動画QRコード付き
    パフォーマーによる動画付き工作キット2種類含む
  • プロのパフォーマーによる「人形劇」「パネルシアター・歌あそび」2作品
 これらを5か所の病院に合計2,579キットを配布できました。

 病院からの感想では、キットはどれも好評で、「普段と違う材料のワクワクさがあり、ゲームやビデオで過ごす子どもたちにとって笑顔のきっかけになった」、「子どもと職員との話題のきっかけにもなった」ということです。動画での工作解説は、細かい説明や、遊び方、アレンジも紹介でき、わかりやすく、繰り返し活用されました。
 プロのパフォーマンスの動画は、芸術性も高く、一瞬で心が和み、コロナで誰とも会えない子どもたちにとって、プロの芸術に触れる貴重な時間となり、動画ではありますが、プロと出会う機会を作れたのは、4年ぶりでした。何度も病院と検討し、実現した芸術家との歌のオンラインコンサート交流は、病院にとっても挑戦でしたが、「こんな時だからこそ、大事なことである」と共感を得られ、お誕生日の子どものお祝いのイベントにも位置付けて実施することが出来ました。一度実施することで、気持ちが軽くなり、他の活動へと発展できそうと感想が寄せられました。
 通常は、各病院に年に一回の訪問で3種類くらいの工作で交流していましたが、今回は、10種類の工作キットを届けた後、病棟で数回に分けて工作あそびの時間を設け、年間を通してのお楽しみの時間として利用して頂けたようです。今回の試行は、工作キットの材料や作り方シートについて率直で具体的な意見が寄せられ、当団体と病院とで共に改善しながら進められたことで、より共感度が高くなりました。

(残された課題、新たな課題)
 この一年で、病院内のオンラインシステムの改善も進んできたようですが、Wi-Fi環境を扱う職員がいないと、実施に踏み切れないところがありました。オンラインであっても一人一人に対応してリアル感の出せるようにより一層工夫して変わっていくことが大事だと思いました。
 組織としては、助成終了後も感染予防対策をした上で、子どもたち、親子の皆さんが楽しく笑顔になり、病院スタッフに対しては、なかなか手に入らない材料、バラエティに富んだあそびを提供すること、子どもたちにオンライン動画視聴の提供をお願いするなど、途切れることなく続けていき、子どもの情緒的ウェルビーイングの向上に寄与したいと強く思いました。社会的な発信は今後の課題ではありますが、コロナ禍の各病院の対応状況を把握しながら情報交流からやっていきたいと思います。

(活動の背景・社会的課題)(団体からのメッセージ)
 病院でのインターネット使用については、全国的に調整がされているニュースをきくようになりました。医療機器との関係で安全であれば、病院にいてもITの使用により、社会とのつながりを切らない生活ができる、情緒的ウェルビーイングが向上することを実感できた今回の試行でした。どんな状況にあっても、子どもの成長発達において、ドキドキわくわくの体験の機会を減らさないように、今後とも工夫して挑戦していきたいと思います。子どもの笑顔は周りの大人も幸せにします。

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助成番号  21-1-4

コロナ禍に対応した院内活動プログラムの開発と継続の仕組みづくり


団体名  特定非営利活動法人 絵本カーニバル
http://www.ehoncarnival.com/

所在地 東京都
助成額 200万円

(団体について)
 絵本カーニバルは絵本や音楽などを通じて、子どもの心と身体、感性と感覚の発達を促し、また地域や医療・教育機関と連携して子どもの健全な育成に寄与し、社会に貢献することを目的とした活動を行っています。
 現在は主に、小児病棟やこども病院において、生活、日常、成長の場が病院となる長期療養する子どもたちやそのご家族に、絵本を媒介にしたコミュニケーションを通して「病棟生活が日常となることで不足する子どもの成長に必要な“体験”の支援」と、「子どもや保護者が感じる精神的な社会からの孤立に対する働きかけ」を行い、療養生活のQOLの向上、治療に向かう力への支援を行なっています。

(助成による活動と成果)
 助成では、コロナ禍において様々な制約のある中でも弊団体の支援活動である医療機関での絵本を介した支援を受け入れていただけるよう、安全に配慮したプログラム開発と、その実施に伴う仕組みづくりを行い、実施を継続していくことと共に、活動の実績をもって、安全性を広め、より多くの医療機関に受け入れていただくことも目的としています。
 実施に伴う仕組みづくりの一環としては、ボランティアの体験会を開催し、企業ボランティアや一般のボランティアの方にワークショップによるマテリアルの製作・加工を体験していただきながら、病院の現状や活動への理解を深めていただきました。
 「今回、コロナ禍に配慮した低学年向けの工作ワークショップと小児病棟に入院する高い年齢層の子どもに向けた学習支援を兼ねたプログラムを作成し、弊団体の支援活動である医療機関での絵本展示と合わせて、6院の小児専門の医療センター、大学附属の小児病棟で実施を行うことができました。   実施においては、クラウド型のWeb会議システムを取り入れたオンラインでのワークショップを実施した医療機関もあり、病棟内のプレイルーム、院内学級とリアルタイムに映像をつなげ、説明をしたり、質問を受けたりしながらワークショップを行いました。
 コロナ禍の様々な制約で子どもたちは傍に人がいても動画に充てる時間が増えている中、実施いただいた医療機関では娯楽としてはもちろん、親子での絵本タイムや就寝前の読み聞かせ、処置の際の気持ちの鎮静など、様々に絵本を活用いただき、この時期であるからこそ実施してよかったと評価をいただくことができました。

(残された課題、新たな課題)
 現時点では、コロナ感染症の流行は減少傾向にありますが、それでも、面会制限や一時帰宅、外出の中止、ボランティアの停止、外部からの立ち入り禁止を継続している医療機関は多く、「病棟から出られず、病院内の散歩すらできない」「季節のイベントがなくなり病棟生活に潤いがなくなった」という声も聞かれ、病棟生活に変化をもたらす支援をより多く提供していく必要性を感じています。
 感染対策とオンライン活用として実施したオンラインワークショップでは参加者に喜んでいただき、十分に評価を得ることができましたが、実開催のように一人一人に目を配り、語りかけ、共感しながら、意欲を引き出していくようなコミュニケーションとは差異があるため、その差異をどう埋めていくか、もしくは新しいコミュニケーションで、より質の高い支援を行うためにどのようにするかの試行と評価が必要と思われます。
 コロナ禍における子ども達のこころの状態の変化、精神的な問題や、コロナ発症の後遺症として、気分の変容、倦怠感などのあらたな問題も報告されており、この状況に団体でできることを考え、また周囲の理解促進なども新たな課題と考えています。

(活動の背景・社会的課題)(団体からのメッセージ)
 コロナ禍、多くの医療機関で子どもと家族、双方の心の支えである面会や一時帰宅が制限されています。コロナの影響で手術の制限によって治療が遅れたり、治療において安静が必要な時に家族の付き添い制限で不安になることもあります。医療機関ではご家族への対応や患児をなだめるケアも必要となり、家族、患児、看護師に大きな負担となっています。
 ボランティアの受け入れ停止や外部からの病棟への立ち入り制限もあり、院内イベントができないことを寂しがる声も多くきかれます。
 このようなコロナ禍に於ける医療機関の感染対策は、コロナが収束したとしても、その一部は日常的な感染対策として続いていくと思われるため、今後も安全な支援を考えて、継続して届けていきたいと考えています。

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助成番号  21-1-2

小児病棟でのクリニクラウンオンラインイベントのプログラム開発


団体名  認定特定非営利活動法人 日本クリニクラウン協会
https://www.cliniclowns.jp/

所在地 大阪府
助成額 200万円

(団体について)
 当協会は、「すべてのこどもにこども時間を」を合言葉に、クリニクラウン(臨床道化師)を小児病棟に派遣し、入院しているこどもたちが、こども本来の生きる力を取り戻し、笑顔になれる環境をつくるために2005年から活動しています。

(助成による活動と成果)
 小児病棟ではCOVID-19の感染予防の為、家族との面会制限、プレイルームの使用制限・イベントの中止など、こども同士の交流や遊びの機会が制限されいます。そこで、「小児病棟でのオンラインイベントのプログラム開発」を実施しました。
 COVID-19の影響をうけ、入院中のこどもたちの抱えている課題や療養環境などがどのような状況にあるのか、現場のスタッフにヒアリングを行い、病棟スタッフと協力し、プログラム開発に活かすことができました。5病院に協力していただき、「夏祭り」「秋祭り」「ハロウィン」「クリスマス」「節分」「宝探し(常時開催)」の6つの小児病棟でのオンラインイベントのプログラム開発を行うことができ、模擬実施として、計9回プログラムを実施。計100人のこどもたちと関わることができました。行動制限をうけている長期療養中のこどもたちに、遊びの機会を提供し、こどもたちの心が動く瞬間やコミュニケーション、感情表出や表現の機会をつくり、成長や発達を支えることができました。
 2022年4月に病気や障がいをかかえるこどもやきょうだい家族のためのイベント情報を届ける広報ボランティア「こども時間案内人」を立ち上げることができ、フェイスブック・インスタグラム・ツイッターでの情報発信をおこなうことができました。

(残された課題、新たな課題)
 助成活動を通して気づいたこと・今後の課題は、@スタッフや家族は、こどもたちのために、「外部との交流の機会・コミュニケーション・体や心をうごかす機会・感情を出せる機会・こども同士の交流」を求めている。A大人数が一斉に参加するオンラインイベントは、小児病棟のマンパワー不足・感染対策などから、現時点では難しい。B小児病棟で自由に使用できるWeb環境やオンラインの活用状況は病院ごとに異なる。C病院の状況や要望が異なるため、事例をあげながら、その病院に合わせたオンラインプログラムを作っていくことが必要。D長期化するコロナ禍、こどもたちを支える大人が疲弊しており、病棟スタッフや家族が、こどもたちのために何かできたという達成感や一緒に楽しむことがストレス軽減につながる。Eオンラインイベントだからこそつながりや一体感を感じる工夫が大切。F小児病棟のボランティアグループの活動の機会が減少(こどもたちのあそびの機会の減少)。G入院中のこどもたちの支援団体情報や参加可能なオンラインイベント情報の検索が困難。Hオンラインでのイベント実施の導入へ消極的な病院が多い。Iスタッフや家族の「苦手・わからない」「負担が増える」という部分を「楽しい」「簡単」「いろいろな経験ができる」とイメージを変えることが、長期療養中のこどもたちの可能性を増やすことにつながる。
 今後は、上記の気づきを活かしながら、「宝探し」など開発したプログラムを通して、こどもたちの心が動く瞬間やコミュニケーション、感情表出や表現の機会をつくり、成長や発達を支え、こどもたち・家族・病棟スタッフのストレス緩和を目指したいです。
 2021年度Web訪問を実施した病院は17病院。2020年の10病院からは増加していますが、導入は進んでいません。今後は開発したプログラムをより多くの病院で実践できるような仕組みを作り、いろいろな人が長期療養中のこどもたちを応援しているということを、こどもたちや家族、病棟スタッフに伝えていきたいです。
 今回の助成でご支援いただき、長期療養中のこどもやそのきょうだい、家族のためのイベント情報を届けるボランティア、「#こども時間案内人」を立ち上げることができました。今後は、どのように多くの人に情報を届けていくのか拡散方法を検討し、継続可能な体制をつくっていきたいです。また、小児病棟のスタッフからも期待の声があり、こういった情報を小児病棟で働くスタッフにも周知することの必要性を感じています。直接的に情報を届けるだけではなく、医療福祉関係者への周知方法も今後模索していきたいです。

(活動の背景・社会的課題)(団体からのメッセージ)
コロナ禍、ほとんど緩まない面会制限下でがんばり続けるこどもたちに笑顔を届けたい!
 世の中では徐々にコロナ対策は緩和されつつありますが、ほとんどの小児病棟ではこどもたちの安全のために面会制限が継続されています。長期入院中のこどもたちがいる病棟では、外部との面会制限はほとんど緩んでおりません。小児病棟特有の季節のイベントやレクリエーション等、こどもたちの楽しい時間も制限を受けており、こどもたちが「こども時間」を取り戻すには、まだまだ困難な状況が続いています。
 コロナ禍、さらなる行動制限をうけている長期療養中のこどもたちに、オンラインイベントを通して、遊びの機会を提供し、こどもたちの心が動く瞬間やコミュニケーション、感情表出や表現の機会をつくり、成長や発達を支えたいと病棟スタッフのみなさんと協力して小児病棟のオンラインプログラムを開発しました。今後はこのプログラムをきっかけに、小児病棟でのオンラインイベントの普及(オンラインへの抵抗感を減らす)を目指し、こどもたちがさまざまな経験ができる機会を作っていきたいと思っています。
 また今後は、オンラインイベントで使用する工作キットを作成するボランティア活動をたちあげるなどボランティアとして参加できる機会をたくさんつくり、活躍の場が広がることで、長期療養中のこどもたちへの理解を深め、応援したいという想いを持った応援団を増やしていきていです。そして、コロナ禍でがんばっているこどもたちや家族、病棟スタッフにたくさんの人が応援しているということを伝えていきたいです。
 【#こども時間案内人】は、長期療養中のこどもやそのきょうだい、家族のためのイベント情報を届けるボランティア。さまざまな支援団体のイベント情報を【#こども時間案内人】のSNSなどで発信し、長期療養中のこどもやきょうだい・家族に役立つ遊びと学びの情報を集約的に届けることを目指します。
 入院中のこどもの家族から、「入院・こども・遊び」と検索しても、あそびの情報が見つからないという声を聞き、 何とかしたいと思い、このプロジェクトを立ちあげました。長期療養中のこどもやそのきょうだい、家族を支援している団体と協力し、たくさんの情報を届けていきたいと考えていますので、是非情報の拡散に協力をお願いします。

●【#こども時間案内人】ウェブサイト
●【#こども時間案内人】フェイスブック
●【#こども時間案内人】Instagram
●【#こども時間案内人】ツイッター

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助成番号  21-1-1

天井の先の宇宙-つなぐいのち・つながる未来


団体名  一般社団法人 星つむぎの村
https://hoshitsumugi.org/

所在地 山梨県
助成額 194万円

(団体について)
 星つむぎの村は、「星を介して、人と人がつながり、ともに幸せをつくろう」というミッションのもと、プラネタリウムや観望会、ワークショップなどを行っている団体です。全国に、村人と呼ばれるボランティアメンバーが200名ほどいます。
 さまざまな活動を行っていますが、中でも、長期療養中の子どもたちやきょうだい、家族など、ほんものの星空をなかなか見られない人たちに、星空を届ける活動「病院がプラネタリウム」が大きな軸になっています。

(助成による活動と成果)
 今回の助成により、在宅で療養中の子どもたちとその家族にむけた「フライングプラネタリウム」(非接触型で、オンライン配信やオンデマンド動画で行うプラネタリウム)を20件、さまざまな子どもたちがともに集い、学ぶ「星の寺子屋」を月2回、合計24回実施しました。
 これらの活動は、子どもたちや家族が、楽しく豊かな時間を持つことはもちろんのこと、子どもたち一人ひとりがもつ可能性に、家族が気づく機会にもなっています。
 「フライングプラネタリウム」を体験した家族が、星つむぎの村や星の寺子屋の活動に参加することで、さらに継続的に関わりあい、支えあうコミュニティを形成することにつながっています。そのことが、子どもたちの存在意義を高めるものになっています。
 星の寺子屋には、多くの村人(ボランティアメンバー)が関わることで、それぞれが自己実現を果たしながら、組織全体の成長を支えています。
 また、これは当初の目的や目標に掲げていることではないですが、これまでのつながりを大事にしてきた結果、フライングプラネタリウムや星の寺子屋が、喪失家族となった人たちへのグリーフケアの機会にもなっています。

(残された課題、新たな課題)
 リアルな場であれば、自然と子どもたち同士のコミュニケーションが生まれることがありますが、オンラインでは、かなり意識しながら場づくりをしていく必要があります。今後は、子どもたちの「チーム作業」「主体的な活動」「協働での発表」などの機会をさらに増やしていくことで、もっと楽しい場になれると感じています。
 大学生や高校生に主体的に関わってもらうことも目標としてきましたが、数名の参加はあれど、主体的な役割というところまでは行きませんでした。また、この1年は、病院の中で療養している子どもたちやその家族のところに、なかなか情報が行き届かなった(結果として、参加した家族があまりいなかった)ので、情報を届けるための工夫は、まだまだ必要であると感じています。

(活動の背景・社会的課題)(団体からのメッセージ)
 星空を見上げることや、深淵なる宇宙を知り、感じることは、一人ひとりの視野を大きく広げ、連綿とつながるいのちのリレーの果ての今、ここに生きている奇跡を実感させてくれます。そのような視点を一人ひとりが心の中や体の中に思っていることが、インクルーシブな社会をつくりあげていく大きな原動力になると信じて、活動しています。
 星を見上げることは、想像力の翼を広げること。星を見上げることは、あらゆる境界線を乗り越えていくということ。星を見上げるということは、138億年の歴史を自分の中に取り込むということ。ぜひ、一緒に星を見上げましょう。

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